2023年10月15日日曜日

見殺しにする側の論理

https://twitter.com/uighurandjapan/status/1478472193965187075
昔々の学生時代、本多勝一の「殺される側の論理」「殺す側の論理」というベトナム戦争を扱った本がベストセラーだった。もちろん私も読んだのだが、今日は「見殺しにする側の論理」というタイトルで、今の国債情勢をすこし考察したい。

ハマスによるイスラエルへのロケット攻撃と地上侵攻は、戦争と化した。連日様々な報道がなされており、日本を含めた西側諸国は、イスラエル支持が濃厚だ。ハマスや復古主義の過激派は、イスラム義勇兵を全世界に呼びかけている。ISもすでに国家機能や領土はないとはいえ、フィリピンやアフリカにその支持基盤を有している。ガザに来なくとも、居住地でイスラエルを筆頭に反イスラム勢力に対するテロが世界的に拡大する恐れは十分にある。

ところで、今朝中国問題を専門に扱うYou Tubeチャンネルを見ていて思ったのだが、ウィグルに対してはイスラム諸国は、実に冷淡である。ガザも酷いが、ウィグルも酷い。ここには、アラブ系、トルコ系という民族的な相違があることが主原因であるといえそうだが、最も近隣の復古主義集団・タリバンは結局中国政府と和解しており、ウィグルには無関心を装っている。多くのイスラム諸国も沈黙している、これはどういうことか?というのが、今回の中国専門のYou Tubeチャンネルの趣旨だった。

サウジなどは、ウィグルで臓器提供手術を受けている。カシュガル空港に病院への経路を示すアラビア語の標識(画像参照)があるほどである。ウィグルの人々は虐殺され、その臓器をビジネスに利用されているのだが、食生活のタブーが同じイスラム教徒に人気なのだという。恐ろしい話だ。ガザも青空強制収容所だが、ウィグルの非人道性も負けていない。

You Tubeチャンネルでは、結局のところ、これらの闘争を指揮している側の人間と、これに宗教的情熱を利用されている一般人が存在し、指揮している人間は、戦争による利益を得る構造になっているとの主張がされていた。ハマスには、その利用価値をもつイランなど、イスラエルには、英米から武器や資金援助が流れ込む。だが、ウィグルには、そんな利用価値を感じる国がない。おそらくは、近隣の中央アジア諸国は忸怩たる思いだろうが、中国相手に戦う余裕はない。故に、ウィグルは見殺しにされいるのであると。この「見殺しにする論理」国際社会の非情なパワーとマネーの所産であることは間違いない。

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