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そのアゼルバイジャン、首都バクー近海のカスピ海は、染み出す石油で汚染されている「油性の水辺」。このことの衝撃が大きかったが、バクーの歴史を考えれば当然である。トルコ系のアゼリー人は、シーア派でが、アゼルバイジャン語はトルコ語と大差ない。(イランの方が人口は多いらしい。)シーア派なのだが「世俗派ムスリム」の国で、女性は髪を覆っていない人が多いらしい。アザーンが響くこともない。ビールやワインが名物であるというのも驚きである。
ジョージアはアケメネス朝ペルシャ以来、アレクサンドロスの後継セレウコス朝シリア、帝政ローマ、ササン朝ペルシア、東ローマ、ウマイヤ朝、アッバース朝、セルジュクトルコ、イルハン国、ティムール帝国、サファビー朝ペルシア、オスマン・トルコ、帝政ロシア、ソ連といった国々に支配されてきたのだが、最大民族のグルジア人は一貫してこの地に留まり、それらの国が衰えるたびに独立を回復してきた。イベリア王国と名乗っていた頃、世界で2番めに古いグルジア正教を国教とし、5世紀までに独自のグルジア文字を発明している。余談だが、イベリア半島の名の由来はこのイベリア王国で、バスク人はその末裔ではないかという説があるそうだが、証明はされていない。(バスク人の由来は今も不明)そのバスク語もグルジア語も日本語と同じ名詞の後に助詞がつく膠着語で、アゼルバイジャン語(アルタイ系)アルメニア語(インドアーリア系)とは異なる。極めて孤立した国家だといえるだろう。ところが、ジョージアは、複雑な多民族国家でもある。アジャール人は同じグルジア語を話すグルジア人だがムスリムでスンニ派で自治共和国となっている。アブハジア人は、同じ系統の膠着語を話すが通じない。ロシア正教でキリル文字を使う。ジョージア出身のスターリンに中央アジアへ強制移住扨せられた歴史がるので、恨みが強い。オセット人はロシア正教でキリル文字だが、ペルシャ語圏で、ロシアをバックに内戦を起こし事実上独立している。同じ正教国ながらロシアと対立し、経済的に苦境に立ちEU加盟を夢見るジョージアだが、長い占領の歴史から見れば、むしろ平和な1コマかもしれないと著者は記している。
さて、最後にアルメニアであるが、今日はここまで。…つづく。
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