ここ数年、経済学は経済人(ホモ・エコノミクス)をその根底に置いていることを経済分野の最初に確認している。まあ、高校生に分かるように言うと、利益を最大限にすることだけを考える合理的な人間である。この経済学のデカルト座標のような法理を理解すると、学習内容がわかりやすくなるからである。だが、実際のところ、人間は損得だけで動かない。そういう人間の心理と経済学の関わりが重視されていること、ケニアでの実験経済学と開発経済学の融合的な成果(小学校で、寄生虫の虫下し薬を渡したら、出席率が上がったという事例)なども経済学部志望の生徒に語ったりしてきた。
M高校にいた頃、一時「仮想世界ゲーム」を研究・実践していた。私のスタンスは、開発経済学的なアプローチだったのだが、今思えば、実験経済学や行動経済学あるいはゲーム理論も関係していたように思う。極めて人間の心理が露わになるゲームであった。(興味のある方は、その後の「ESDのための仮想世界ゲーム」も含めて、左にある「仮想世界ゲームのラベル」をチェックしてご覧下さい。)
私の大学時代は、経済学と言えば、マルクス経済学が主流で、ケインズ派の近代経済学もちょっとだけ存在するという感じだった。そういった個人的・時代的な背景もあって、改めて今、大学の経済学部で何を万でいるのか、読んでみようと思ったのだった。
まだ、まえがきを読んだに過ぎない。書評の如きものは、また後日に…。
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