2016年9月12日月曜日

AU 54か国共通査証構想

http://content.time.com/time/
covers/0,16641,19530209,00.html
少し古い記事になると思うが、7月6日付のCNNのニュースによれば、AU(アフリカ連合)が、加盟全54か国をビザなしで往来できる電子パスポートの構想を打ち出した。2018年までにアフリカの全市民に普及させることを目指すという。

AUは、この構想を通じて、まず人の往来の自由化で、アフリカ内の自由貿易促進や統合、社会経済の発展を目指すらしい。
http://www.cnn.co.jp/world/35085447.html

AUの上層部には、かなりの知恵者がいるようだ。アジェンダ63もそうだが、持続可能な開発に向けてのアフリカの方向性を、どんどん打ち出している。このパスポートの件は、もちろん問題はあると思われる。難民の問題、テロリストの拡散など、不利益を被る国もあるだろう。しかしながら、方向性は正しいと私は思う。その最大の理由は、アフリカには内陸国があまりに多い、ということだ。ヨーロッパ諸国の勝手な線引きで植民地の領域が作られ、それをもとに多くの国が独立した。経済的にも市場としては小さすぎる国家が多いのが現状である。再編成してしかるべきだが、既得権益者はそれを許さない。

だが、AUの掲げた理想は正しい。否定しがたい。既得権益者も内心は忸怩たる思いだろうが、大勢に流れるだろうと思うし、そうあって欲しい。人の自由な移動がやがて大きな潮流となって、アフリカの統合へと進むことを私は期待している。今日の画像は、ガーナのエンクルマ大統領。汎アフリカ主義を唱えて独立を主導した偉人である。彼が、この構想を聞いたら、さぞ喜ぶのではないかと思うのだ。

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