岩波新書の「イスラーム圏で働く」(桜井啓子著/15年9月発行)を読み終えた。コツコツと楽しみながら読んできた。こうして実際にイスラーム圏のマレーシアに住んでみると、ウンウンと頷くことの多い本である。そもそも、イスラーム圏で働くことになる人が多いのに、とりあえず行の航空機の中で読めるような1冊ということで、様々な国のムスリムとの付き合い方、国民性みたいなことが、様々な体験談として掲載されている。湾岸諸国、アラブ諸国、イラン、トルコ、パキスタン、そしてマレーシア・インドネシア。最後にムスリムを迎え入れる日本。これらは、実際に大学で学生向けに講演してもらったものをまとめたものだそうだ。
エントリーしておきたい記述もかなり多いのだが、とりあえず今日は、マレーシアの項だけ紹介しておこうと思う。マレーシアの話は、私の大好きな「天ぷらうどん」の桃太郎食品の社長・小山氏の話だ。ハラール認証の話が詳しい。桃太郎食品では、シンガポールやタイ向けにノン・ハラルの豚骨ラーメンなども作っているので、両者を完全に分けなければ認証がおりないらしい。工場を分けるだけでなく、食品の貯蔵・配送も、である。ビジネスとしては、そんなにおいしい話ではないらしい。
マレーシアの人々は「えこひいき」を非常に嫌う傾向にあるらしい。華人・インド系とともに共生しているマレー系らしい話だ。ただし、食事などは全く別にとるという。うんうん。他を理解し、認めつつも、それなりの距離をとっている…非常によくわかる次第。他の地域のハナシも時間があれば、備忘録的に、いずれエントリーしようかと思う。
2016年9月27日火曜日
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