Bismarck |
さて、世界史Bではドイツの統一について語っている。ビスマルクは戦争をすることでドイツを統一していくのである。その是非はともかく、平和日本にどっぷりつかっている今の高校生に理解させるのは難しい。で、今日は2つの話題で、ビスマルクの鉄血政策を説いてみた。
1つは、アメリカの「多様性の統一」である。この件については一度エントリーしたことがある。(11年8月16日付ブログ参照)WWⅡの時、日系アメリカ人の青年たちが、自らの血を流すことで、アメリカ人と認められたという話だ。ワシントンDCのスミソニアン博物館で、私はこの「多様性の統一」という展示を見て感銘を受けた。戦争を完全否定する日本では、認識不可能な事実であった。
もう1つは、今回の文化祭での体験だ。世界史を教えている3年生たちは、演劇を通じて自分たちのクラスの団結を経験した。団活動では1年生のクラスの面倒も良く見てくれた。こういうイベントを通じて集団としてのアイデンティティは築かれていく。このことを彼らは体験的に理解している。
この2つを結びつけて理解させるのである。ビスマルクは、領邦国家を戦争でまとめていく。本校で言えば体育祭・文化祭での団活動だ。イベントを通じて結びつきが強まるという事実は彼らには理解しやすい。それが戦争であるということには、大いに抵抗があるが「多様性の統一」で示したように、国家にとって最大のイベントであるということ、血を共に流すということは、今の日本では理解しがたいが、グローバル・スタンダードであるということ。
こう説明すると、なるほどということになった。「でも、戦争が国家のイベントだというのは、やっぱり良くないですよね。」…女生徒の意見に私も頷いたのだった。日本の平和主義はホンモノである。
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