朱に染まる桜葉も早や冬支度 |
英語科の生徒は、英語の修練に莫大な時間を費やす。学科の関係上、国際関係等にかなり興味をもっているが、その他の様々な問題にはあまり詳しくないと痛感している。要するに個人的に興味をもって本を読むという習慣があまりないのだ。それに比べて、国語科の生徒は、自分の興味のある分野の本をかなり読んでいる生徒が多い。倫理の授業などでは、国語科のほうが、はるかに熱心である。しかもやたら感想文を書かされるので、文章を書くことに全く抵抗がない。
昔、市立体育大会というのがあった。長居球技場(私たちの頃は長居競技場だった)に、全市立高校が集まるのである。初めて本校に赴任した年、ある3年生のクラスの出席をとるよう頼まれた。その時びっくりしたことを思い出す。前任校の工業高校では、飢えた狼のように他校の女子生徒を見て騒いでいる連中ばかりだったが、本校の英語科の生徒は、単語や構文のテキストを真剣に見ていた。それより驚いたのは、国語科の生徒が、一様に文庫本を開いていた事だった。
私が赴任した年、国語科の1年生に質問を受けた。「先生、額田王について教えて下さい。」私は何度も言うように日本史は大の苦手だ。特に古代は全く興味がない。「誰や?それ」と言って失笑をかったことがある。(笑)夏休みに明日香に文学踏査に行く為のグループ学習だと知ったのは、だいぶ後になってからだった。
読む・書く・話すの各分野で、国語科の学習は発展していく。「話す」の分野では弁論大会がある。毎回、なかなか素晴らしい弁論が聞ける。またA先生のサポート役で、「ディベート甲子園」の近畿地区予選にも国語科生と参加したこともある。
ともあれ、国語科創設20周年である。私は、足掛け9年いるので国語科生の半分以上を知っていることになる。なかなか個性的で面白い生徒がたくさんいた。これからも面白い生徒が来てくれることを切望したい。
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