2010年4月19日月曜日
ウーリー・シンキング2010
今日は、国語科A組の現代社会の授業で、「ウーリー・シンキング」というアクティビティを久しぶりにやってみた。10の命題を立てて、それぞれが関係していることを主張し、互いに同意すれば、自分のチームの毛糸を巻きつけて帰ってくるというものだ。それぞれの毛糸の色が違うので、綺麗なクモの巣状の世界が完成する。本来、命題は、何でもいいのだが、ESDとは何かを教えた直後でもあるし、戦争・環境・宗教・人権・異文化・途上国といった命題を中心に、日本、コトバ、ジャニーズ、このクラスの担任のT先生の名前(ご本人了解済み)の10種類にした。
なかなか楽しいアクティビティなのである。ワイワイ・キャーキャー言いながら自分の命題と他の命題を結んでいく。例えば、戦争と宗教の命題どうしなら、宗教が戦争の原因になっているとか、宗教が戦争を阻止できるとか、そんな論争がおこなわれるのである。私はいつも「SMAP」というのを命題に入れる。自分の学年のPTAの懇談会で、お母さん方にかなりうけた。案外繋がるものである。今回は、嵐とかいうグループなどが活躍していると国語科のA先生に聞いたので、「ジャニーズ」にしたのだが、男子が交渉役だったこともあって苦労したようだ。
なんとか形になったところで、毛糸を結びつけられる役の生徒諸君を椅子に座らぜ休んでもらう。ここからが、このアクティビティの第2ラウンドである。実際苦労した話題を質問する。生徒もどんどん話してくれるので助かる。さすがは3年生である。次に、「君たちは今、この世界のどこにいる?」と質問する。みんな、「日本」のそばを指した。(笑)「いやいや、そういう意味じゃなく…。」すると、ある生徒が、担任のT先生を指差した。(笑)T先生は生徒に信頼されているのである。いいじゃないですか。
第3ラウンドは、この様々な問題を解決するために、毛糸を元にもどしていく。もう毛糸を結びつけられたメンバーに立ってもらう。この時点で授業時間は、あと10分。全てが元どおりになり、机ももどしたところで、チャイムが鳴った。JICAのセミナーに参加した生徒が一言。「プロですねぇ。」ちょっと嬉しい。アクティビティは、ファシリテーターの腕の見せ所である。
明日は、『バーンガ』を隣のB組で行う。英語科C組・D組で現代社会をやっている後輩のU先生に、こういったアクティビティを伝え、実際に試してもらうのが大きな眼目である。金曜日にU先生に実際にこの2つのアクティビティを見学してもらう。そのための準備である。私に残された時間は決して多くない。
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次に、「君たちは今、この世界のどこにいる?」と質問する。みんな、「日本」のそばを指した。(笑)「いやいや、そういう意味じゃなく…。」
返信削除とありますが、なんと答えるべきなのかちょっと想像できませんでした。このアクティヴィティの肝だと思うので、もう少しこの後どんな続きがあったのか知りたいです。
『今、どこにいる?』という問いかけには、実は正解はありません。一応、環境や、人権や、戦争や、様々な問題のグローバル社会をイメージさせますので、本当は真ん中というのが平均的な正解に最も近いかもしれません。生徒諸君には、10の命題で、最も興味のあるものに手をあげてもらいました。それも各人にとっての正解かもしれません。以前、アクティビリティの罠でも書いたと思いますが、これが”限界”なのです。まあ、ESDへの導入ですから、それでいいのかもしれません。私自身は、「途上国」にはなはだ近いところに立っていると言えます。哲平さんなら、とりあえず今日の命題ならどこの近くでしょうか?あるいは、どれとどれとどれの接点でしょうか?
返信削除面白そうな授業ですね!
返信削除そういえばJICA研修参加時にも、そのような事をやったような・・・
こんな楽しい授業を受けられて、南っ子は幸せですね!
最近友人とJICAの青年海外協力隊について話すことが多くなりました。
就職活動と、社会人になるということを通じて改めて自分の将来について考える時間が増えました。
何か世界の人の役に立ちたい!!という思いをもっている人はいるのですが、具体的にどう行動すれば。の部分がまだまだ欠けています。
それも含めて、今の就職活動なのかもしれないと最近思いました。
その点では、高校生の時から世界に目を向けて、勉強できる環境があるのと、それを教えてくださる先生がいるというのは幸せなことですね!
yukimi君へ リンクの「りり☆~の部屋」を覗いてごらん。JICAセミナー1期生の先輩が、JOCVを目指して苦闘している様子がわかる。私もときどきコメントして激励しています。なにかを得られるかも。
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