2010年4月10日土曜日
地球市民の記憶 ガボン
昨日ボーッとTVを見ていたら、パリの映像が映った。NHKの街歩きの番組である。そういえば、昨日最初の授業があって、パリの話をしたのだった。”現代社会演習”という名の「倫理」を教える授業である。何故パリの話になったかというと、私の授業は、全て『地球市民』を育むためにあると、説明しやがて、このブログにもある”地球市民の記憶”の話になった。いろんな国の人と対話した経験が異文化理解のためにも重要だと話していて、なんとなく『ガボン』を挙げたのだった。生徒は、ガボンなんて国を知らなかった。オイオイ! で、「シュバイツァー博士って知ってるよな?」…?オイオイ!「小学校の図書館に世界偉人伝シリーズであっただろう。」…!という感じでガボンを紹介する。私が、ガボン人と会ったのは、なんとパリのエッフエル塔の下である。昨夏パリ経由で、ブルキナに行く時トランジットが23時間もあったので1泊したのだった。私のパリの印象はすこぶる悪い。フランス語地獄だった。ホテルから、ユネスコ本部を経て、エッフエル塔まで歩いてきた私はかなり疲れていた。<今日の画像は、CanonEFで撮ったエッフエル塔である。クリックして拡大するとちょっと面白い画像になるハズ。>フランス人の中華思想というものをイヤというほど知らされたのだが、最大のパリでの良い思い出は、ガボンの人々との対話だった。彼らは、フランス語圏なのに、エッフエル塔のお土産を売っている関係で英語を話したのだった。塔の下で、集団でお土産を売っている彼らを、私はベンチに座って1時間ちかくウォッチングしていた。彼らは、いかにもといった白人を狙って声をかける。なかなか売れない。だが、しつこくない。すぐ次の観光客に狙いを定める。なんといっても屈指の観光地である。次々に獲物はやってくる。統計を取ったわけではないが、30人にあたって1人くらい買ってくれるような感じだった。子供連れが狙い目だ。子供にきらきら光るエッフエル塔のキーホルダーを見せて歓心をかい、親心に迫るというコンセプトのようだった。やがて、彼らの1人が私のところにやってきて「いらないかい?」と英語で聞いてきた。「どこから来たの?」と聞くと「ガボン」だと言ったのだった。「みんなガボン人か?」と聞くと「セネガル人もいる。」とセネガル人を呼んできてくれた。「あんまり売れないね」と言うと、2人とも笑った。どうやら、このグループを仕切っているボスが集合をかけているようだ。「じゃあ。」といって彼らは去って行った。
これから、ブルキナへ行くという日に、同じアフリカのフランス語圏の人々と接したわけだ。彼らは宗主国で生き延びようと必死だった。彼らの未来を勝手に想像した。国から親戚や友人を頼って出てきた。とりあえず食を得るために、不本意ながらこのお土産売りをしている。でも小金を貯めてさらなる飛翔をはかろうと考えているのだろう。学校へ行くのか、店を持つのか…。私は「ガンバレよっ」と心の中で合掌したのだった。
授業で教えるガボンは、産油国でもあり多少なりともアフリカでは裕福な国である。とはいえ、他のアフリカ諸国と同様の様々な問題をかかえている。ちょっと調べてみたら、エボラ出血熱も流行したようである。こんな”ささやかな出会い”でも、地球市民の記憶=異文化理解の輪は拡がる。そんなことを、たった4人の現代社会演習の生徒に説いていたのだった。
追記:今朝、H鍼灸院に行って来た。例の酸素不足は十分元に戻ったらしい。快調である。(ちなみに、理学療法士りり~さんのコメントにあった指先で酸素量を測る器械は、H鍼灸院だから…あるとのこと。)帰ってから3時間も昼寝してしまった。ちょっと過労気味だったのかな?
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ガボン人、恥ずかしながら知りませんでした・・
返信削除シュバイツァー博士も。
小学生の時は偉人よりも猛毒生物や深海魚の方が好きでした(今もそうかも知れませんw)。
遅れましたが、先日頂いた激励のコメント感謝しています。
私が就職する企業のHPを載せておきます。
http://arrow-tree.com/
宣伝も兼ねてw
明日からクラッセ御影店でバイトとして働きます。
ぜひ遊びに来てください!
なんらかのサービスができるよう早く出世します!
他の読者もおられますのでこのブログには不適切だと思われたら削除しておいてください。
そうかあ。あんまりシュバイツァー博士のこと教えないようになったのですねえ。世代を感じます。
返信削除会社の件、全然問題ないと思いますので宣伝してください。(笑)
酸素濃度、戻っていてよかったです。
返信削除ぼちぼちフランス語の勉強を始めようと思います。日常会話程度は知っておいたほうが良いかと思いまして。フランス語地獄がフランス語天国になるように。笑
酸素濃度の件、ありがとう。フランス語は、発音・命のようである。りり~君ならいけると思うが、サバイバル・フレンチは、本国では通じない。アフリカのフランス語圏ならいけるかも。
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