2010年4月24日土曜日

ご姉弟とBOYAKING


 このところ、激務が続いているからか、土曜日は睡眠不足を解消することが多い。平たく言えば昼寝をしてしまう。それも過度の…である。結局、日曜の朝は、いつもどおり起きてしまうのである。朝6時前というわけだ。仕方なく、寝室を出て階下の居間でTVをつけることになる。2週間それが続いた。今日も同様の過ごし方をしたので3週連続になりそうだ。ところで、この2週間、日曜日の早起きが苦痛ではない。日曜の朝は私にとってアニメタイムなのだが(3月14日付ブログ参照)、そのラインナップにもうひとつ新しい番組が加わったからだ。それが、『ご姉弟物語』である。最初は、へんなマンガをやっていると思っていたのだが、これがなかなかいい。うろ覚えだが、ある1話はを紹介しようと思う。姉弟(キャラがいまいち不思議である。今日の画像参照)のもとへ、郵便屋さんがハガキを届けに来る。彼らは、それをまねて、郵便ポストを自作し、ご近所を回るのである。これに東京(HP等を調べると高齢者の多い巣鴨らしい)の下町の人々が答え、彼ら自作のハガキに何事か書いて入れてくれる。ポストは弟の純一郎が被っている自走式である。(笑)ハガキに友への想いを綴るという、忘れかけていたノスタルジーを思い出させてくれた彼らに、ご近所の人々は素直に愛らしく感じるのである。このへんの、ほとんどの日本の都市共同体が喪失した『ほんわかした感覚』がいいのである。
 こういうアニメを子供に見せたいものだ。大阪では日曜日朝6時30分放送である。

 最近の各民放は、不況による製作費削減のためか、やたらバラエティ番組を流し飽食気味である。いつのまにやら、若い漫才師(死語か?)たちを、どんな芸があるのか知らないが「芸人」と呼び、持ち上げ、乱用している。芸人というのは、その人特有の「芸」をもつ人々を指す言葉であって、漫才師なら”やすし・きよし”や”オール巨人阪神”や”Wヤング”といった話芸自体が「芸」と呼べる人にだけが本当の「芸人」なのである。モノマネや手品や…そう宮沢左近ショーのあの凄い三味線を弾くおっさんは、どうしたのだろう。無茶苦茶旨いのである。「アー私なんでこんな旨いんでしょ。」というのが決まり文句であるが、誰しも拍手せざるを得ない。私たちの年代的には、ディープ・パープルのリッチー・ブラックモアの”ハイウェイスター”のリードギターの”サビ”みたいなもんだったのである。あれが、「芸人」である。
 「芸人」もそうだが、「アーティスト」というのも、もうひとつ気いらない言葉だ。彼らは、歌手、あるいはバンド、あるいはシンガーソングライターなのであって、「芸術家」ではない。昔々、サザン・オールスターズが、「勝手にシンドバット」を出して注目され始めた頃、たまたま「ザ・ベストテン」(あの黒柳哲子がやってた伝説の歌番組である)で取り上げられたのを目撃した。後のサザンのことを考えると歴史的目撃者の1人となったわけだ。アナウンサーがなにかほめ言葉を言ったと思う。その時、桑田が「自分たちは芸人である」風の発言をしたのだ。詳しい言葉は覚えていないが、「芸人」という語に、こいつら他のバンドとは違う…と思ったことを記憶している。桑田の「芸人」に対する認識は正しい。

 いいものが脇に追いやられ、たいしたことにないものが持て囃される。これも世の常かもしれませんが、ミナサン!…これは人生幸朗という、いつもぼやいている「芸人」の決まり台詞。こんな感じで今日のブログの〆としたい。

2 件のコメント:

  1. 遅くなりましたが先日のコメントありがとうございます。確かにそうなのだろうと納得もしました。しかしそれでも、自分自身のことがわからない私たちなりに、大なり小なり決断をしていかなければならない難しさがあります。何よりこの国は一度レールから逸れてしまうと“普通”に戻るのが難しいですから。あいにく私は普通に興味がなかったことでそれなりに楽しく暮らすことができていますが、友人たちにとってそれはなかなか難しいようです。

    今日の日記は思わず噴き出してしまいました!私も全く同じアニメを見ていたのです(模範大学生は寝ているはずの時間)!最初に見たときはお姉ちゃんの可愛く無さに早朝から衝撃を受けましたがオチはかなりウンウンって感じでした。

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  2. 最初ちょっとグロテスクなのかと思いましが、いい作品だと思います。道徳的な臭みがないのが、ほどよいですね。

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