2025年9月22日月曜日

カトマンズの春

https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=435511&pid=2231197
ネパールで、SNS制限の政策に若者が猛反発し、暴動が起こり首相が辞任した。ネパールは3つの社会主義政党が国会を握っているのだが、この首相は毛沢東主義の政党だったようだ。汚職まみれの政治に若者の怒りが爆発し、無政府状態になったのだが、なんとその後2・3日で暫定首相が決定した。73歳の女性、シスラ・カルキ元最高裁長官(画像参照)である。汚職の疑いのある警察署長の任命を取り消したということで、失脚させられていた人である。

この選出過程が驚くべきもので、今回の暴動を主導したハミ・ネパール(ネパール大地震をきっかけに設立されたNGO)が、SNS上で、1万人が参加したオープンな会議を行い、この会議で投票が行われ、カルキ氏が選ばれたのだ、という。(アルジャジーラの報道による。)わずか数時間で決定したのだが、もちろん問題は多い。オープンな場で多数の外国人が参加していた可能性があること、インターネットにアクセスできる者しか参加できなかったことなどであるが、無政府状態の中で汚職まみれの政治家が密室で決めるよりは、はるかにマシであるという声も多そうである。

https://www.youtube.com/watch?v=WiCxHuOs2FI

…たしかに民主主義的ではない。ただ、チャーチルが言ったように、民主主義は絶対でも正義でもない。マシな政治形態であって、今回のような無政府状態では賢明な動きだったと言えるのではないかと思う。

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