2025年9月30日火曜日

旧約聖書のトリビア知識6

https://www.islamreligion.com/jp/articles/332
『月刊言語』の2003年12月号、旧約聖書の世界という特集から、印象に残った記述のエントリー第6回目。本日は、選民思想の展開について。

ユダヤ教の「選民思想」とは、選ばれた民であるとともに、選んだ民であるという記述に驚いた。言うまでもなく、選ばれた民は、創世記のアブラハムの召命や出エジプト記で明確であり、申命記4章35節で「主こそ神であり、他に神はいない」という唯一神の認識が明示されている。これが、唯一神の教えと意思に従うことを促し、ユダヤ人のアイデンティティーの礎となったわけである。

第二神殿末期より、ラビ・ユダヤ教が台頭し、口伝律法における再編が行われる。民数記の聖書解釈などを中心に、「選んだ民」としての主張がなされていく。要するに、タルムードにそういう主張が記されているわけだ。特にディアスポラの中で、書かれた律法である成文トーラー(=モーセ五書)の”選ばれた民”と口伝律法の”選んだ民”からなる「書物の民」として活路を見出すのである。(ユダヤ教の宗教思想/勝又悦子)

…この二重の選民思想の存在も初めて知った。タルムード(画像参照)の内容の詳細については、さすがに私も不勉強である。まあ、高校倫理の教師としては、そこまで専門性は問われないとは思うのだが、興味は尽きない。

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