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サルトルは、日本の高校生にとって最も学ぶ意義のある哲学だと今も思っている。サルトルは、無神論的であり、神の定めた運命を否定している。自分の本質(アイデンティティ)を、自分の責任で作っていかねばならない。これは、哲学史の理解以上に重要な倫理的内容であると思うのだ。
サルトルの言うように「人間は自由の刑に処せられている」わけで、私の教育論のなかでも重要な位置を占めている。この裏にある「責任」が、何より人間を成長させると信じている。担任したクラスの黒板の上に貼ってきた「責任ある行動」は、結局のところサルトルの延長線上にあるわけだ。
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