2023年11月18日土曜日

倫理授業 最後のサルトル?

https://twitter.com/President_Books/status/782830575274987520
倫理の授業で、最も力が入るのは、サルトルである。私が好きだというのもあるけれど、昭和の映画「典子は今」のストーリーを使って、即時存在・対自存在・対他存在を語る授業を40年以上ずっとやってきた。浜村淳のように映画の内容を語るのだが、昨日の2年生の公共の3回の授業がいよいよ最後になるかもしれないと思う。

サルトルは、日本の高校生にとって最も学ぶ意義のある哲学だと今も思っている。サルトルは、無神論的であり、神の定めた運命を否定している。自分の本質(アイデンティティ)を、自分の責任で作っていかねばならない。これは、哲学史の理解以上に重要な倫理的内容であると思うのだ。

サルトルの言うように「人間は自由の刑に処せられている」わけで、私の教育論のなかでも重要な位置を占めている。この裏にある「責任」が、何より人間を成長させると信じている。担任したクラスの黒板の上に貼ってきた「責任ある行動」は、結局のところサルトルの延長線上にあるわけだ。

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