2023年6月15日木曜日

受験の日本史の穴を埋める。

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先日、倫理で日本思想史を講じていて、山崎闇斎から「水戸学」の話になった。水戸藩は御三家の1つだが、徳川将軍家の跡継ぎ候補ではなく、家康から天皇家との繋がりを宿命付けられた藩であることや、慶喜は水戸藩主の烈公の子でありながら、御三卿の一橋愛家に養子に入った上で第15代将軍になったことなども付け加えた。よって、鳥羽・伏見の戦い時に錦の御旗を立てられ、敗走したのである。水戸の出故に朝敵になるということを避けたのだ…。授業の後、難関国立大を目指す男子生徒に取り囲まれて、「慶喜が江戸に帰った謎が解けました。」と喜んでもらえた。

受験の日本史は、とにかくどんどん進まねば範囲を終えれない。模試に合わせて進めねばならないし、とにかく覚えなければならない事が多すぎる。私は担当したことがないけれど、そのご苦労がよくわかる。効率的に進めなければならないので、歴史の面白さは二次的な要素になる。社会科は興味をもたせれば勝ちと考えている私には絶対務まらない。(笑)ちなみに受験の世界史も同様である。

今日は他のクラスで、佐久間象山の話から、蘭学が医学から海防に伴う実学に変化したこと、その中心にいた象山の弟子の吉田松陰の話に移って、長州という藩は、関ヶ原以来正月の挨拶は、倒幕をするや否やで始まること。元毛利藩だった家来が農民となって長州に着いてきた歴史、彼らが奇兵隊のベースになったことなども話した。象山関連で勝海舟の江戸無血開城にいたる逸話も語った。

倫理の授業の比率から見れば、世界史選択者のほうがはるかに授業がわかりやすいのだが、日本思想史の今回は日本史選択者が圧倒的優位である。(笑)明日は、今日と同じ話をする予定。授業後、日本史選択者がまた「謎が解けました。」と言ってくることを期待して頑張ろうと思う。

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