2023年6月21日水曜日

島岡由美子氏のAffection

https://www.ganas.or.jp/20181127zanzibar/
”Affection”(愛情)というTHE ALFEEの曲がある。”男は夢に全てをかける 女は愛に未来求める”で始まる。サビでは、”愛とは夢追いかけること””愛とは心重ねること”という歌詞もある。メロディーは凄くいいのだが正直なところ詞が気恥かしい。

今回「アフリカからあなたにつたえたいこと」を読んで、この曲が脳裏を走った。「我が志アフリカにあり」の主役は、島岡強氏であったが、今回の本は、由美子氏目線で書かれているからだ。革命児・島岡氏の自我は見事に統一されている。アフリカという地で生き抜く志も鍛錬も当然のごとく練られているわけだが、妻となった由美子氏にとってはまさに異文化理解やカルチャーショックなどという言葉では形容できないほどの衝撃だったと思われる。

まず夫妻はケニア・ナイロビで暮らしはじめる。これは由美子氏のアフリカ生活・トレーニング期間としてだったと記されている。キオスクで、ウガリを食し、南京虫にやられ、かなり落ち込んだものの、1か月ほどしてザンジバルへ旅立つ。そもそも強氏は、ジンバブエかタンザニアを自らの革命の拠点と考えていたようだ。南アのアパルトヘイトに立ち向かうつもりだったから、当時はまだ失敗国家ではなかったジンバブエが本命だったような気がする。ザンジバルでは、由美子氏は一期一会に苦労する。強氏は、来るものは拒まず、去る者は追わずで、一期一会を大切にしている。地元民、日本人旅行者など毎晩のように来客があり、独身ならともかく、妻という立場の由美子氏の身からすれば、それは実に大変なことであると思う。この一期一会は、由美子氏の目線で書かれているからこそ、そのしんどさが伝わってくる。

”愛とは夢追いかけること”必死で、夫についてきている由美子氏もかなり消耗したようだ。しかし、やがて、昨日前述したようにマラリア罹患を期に、”愛とは心重ねること”という境地にまでたどり着く。

ほんと、由美子氏もよく頑張って来られたなあと思う。”男は夢に全てをかける 女は愛に未来求める”をまさに地でいったご夫婦(画像参照)だと思うのだ。

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