2022年7月2日土曜日

参議院選挙期日前投票

https://www.ehime-np.co.jp/article/news202205290039
参議院選挙である。今回は、伊方町から大阪へ帰ってきたのだが、住民票の移動日の関係で、伊方町に選挙権が残ってしまった。伊方町の選管から先日封書が来て、我が夫婦に伊方町まで投票に来るか、大阪で不在者投票してくださいと書いてあった。こっちで投票しますと宣誓書などを再送したら、今度はゆうパックが来て、なんとも大げさな諸書類が送られてきた。で、今日、地元の選管に確認したら支所で対応してくれるとのことだったので、行ってきた。早めに行かないと我々の投票用紙を、枚方の選管から伊方の選管に送ってもらわねばならないので、間に合わないと困るのである。

結局、投票所とは全く別の机で、夫婦して投票した。選挙区・比例区とも実に厳重に密封して、枚方選管に今夜持っていき速達便で送ってくれるとのこと。いやはや、ご苦労さまである。憲法第15条・参政権の重みを今回は強く感じた次第。

というわけで、今回は愛媛選挙区(画像参照)と、これは大阪とも共通の比例代表に投票を終えたわけだ。参議院は、かなり微妙な存在である。時代とともに貴族院の化粧直し的存在から少しずつ変化してきた。どう贔屓目に見ても衆議院の優越は甚だしいし、アメリカの上院のような人口比を無視した州の代表の院でもないし、貴族制の残るイギリスの貴族院でもないし、果たして必要なのかという問いがつきまとう。

今回は、府選管から送られてきた全8面の比例区の選挙公報をちょっと考察してみたい。私は、この比例代表が参議院の最大の特色だと考えているからである。少数政党でも、比例区で当選することが可能なシステムであるからだ。党によって、紙面の割当が違うのは、議員数によるものであろう。もちろん議員を有しない政党は小さい。こういう政党が何を主張しているのか、少し見てみると明らかな時代の流れを感じる。

それは、昔風の言い方で言えば右派が多いことだ。「戦後体制っを打破せよ。嘘とごまかしの戦後体制固定化を図る自民党・反日野党結託政治に終止符を」と大書きしているS党。「天皇陛下は父系を堅持」を最初に挙げているN党、同様の政策を掲げ「自主憲法制定、国防力強化」をうたうK党などが目立つのだ。この3党は合同してもいいくらい基本理念が似ている。

これらの政党に対し、日本資本主義論争の労農派、55年体制での社会党左派、社会主義協会の流れをくむ社民党は、「がんこに平和」とのロゴ。「希望は憲法」とも。「戦争反対、外交の力で沖縄南西諸島を戦場にさせない」そうだ。

マスコミは全く取り上げないようだが、ネットで話題のS党は、こういう書面の公報では、主張を脱構築している。メインのロゴは、「あなたの気づきが日本を救う」である。3つの重点政策では、1.子供の教育、2.食と健康、環境保全、そして3.国のまもりとあるのだが、最後の国のまもりには、こうある。「日本の舵取りに外国勢力が関与できない体制づくり」ご丁寧に、”外国勢力が関与できない体制”には下線が引いてある。最大の争点はあえて記さず。主戦場はネットと言うことなのだろう。

ずいぶんと時代が変わったように思う。政治の世界もまたドゥルーズの予言・ポストモダンのリゾーム化が進んでいるようだ。

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