2020年2月14日金曜日

「仰げば尊し」について

http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/z/SongfortheCloseofSchool.html
三崎高校の清掃は昼休みの後行われる。その時、みさこう体操のLIVE放送が流れ始めるので、塾でも清掃を行うことになっている。さて、ここ1カ月ほどは「仰げば尊し」が流れている。3年生の学年末考査はすでに終わり、登校日は週1回水曜日だけで、1・2年生だけになっても流れている。

私の感覚では、「仰げば尊し」は卒業生が歌うものなのだが…。よく話をする体育のN先生にお聞きすると、1番は3年生、2番は在校生、3番は全員で歌うのだそうだ。仰げば尊しの歌詞をあらためて見てみると、なるほどと思ったのだった。ただ歌詞は昔からの文部省唱歌ゆえに2番には「身を立て・名をあげ・やよはげめよ」などという福沢諭吉的な歌詞があったりする。極めてパラノな内容だ。
<仰げば尊しの歌詞>http://j-lyric.net/artist/a00126c/l008d65.html

ところで、私はこの「仰げば尊し」があまり好きではない。すでに教師人生のほうが長いが、「わが師の恩」と歌われるのが恥ずかしいのである。もちろんこれまでの教師人生は全力で走ってきたし、毎年生徒への関りには一切悔いはないのだが、この歌詞を生徒に強要して歌わせることが恥ずかしいのである。
昔、ある学校で、某先生が3学年主任の時「仰げば尊し」復活を主張したことがある。伝統として存続している限り私はそれでいいと思うが、この時、「やはり我が師の恩と歌ってほしい。」と言われたのには驚いた記憶がある。もちろん若干尊敬に値する方だったのだが、私とは美学が違うと強く感じたのである。

ちなみに私の高校時代は、「今日の日はさよなら」という、幾分左翼的な匂いのする歌を歌った。卒業式の歌にも、その時代の風というものがありそうだ。

最後に今日の画像は、一橋大の桜井名誉教授によって発見された仰げば尊しの原曲の楽譜である。アメリカのものらしい。作曲者、作詞者も判明したが、日本語訳詞の作者は不明だそうだ。興味のある方は以下にアクセスされたい。
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/shouka/z/SongfortheCloseofSchool.html

2 件のコメント:

  1. アメリカの歌だったのですね。それが分かったのが9年前の2011年。

    「Song for the Close of School」で動画検索をしたら
    ケニアの小学校の生徒が合唱している動画を見つけました。
    https://youtu.be/YHObmgHbmIc

    私などは「仰げば尊し」を聴くと胸が詰まるのですが、
    今の子供たちはそんな気持ちにならないのでしょうね。
    それも問題かな、とも思います。

    まさか「君が代」を歌ったことがない子供はいないでしょうね。

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  2. Miyaさん、コメントありがとうございます。お久しぶりです。私が今いる愛媛県の生徒は、大阪と比べて、純朴で礼儀正しい子が多いです。おそらく胸が詰まる思いを持っていると思います。この件はかなり個人的資質によるものだと思います。私はこれまで良い生徒に恵まれてきましたので、大阪でもマレーシアでも卒業式ではすこぶる良い思いをさせてもらいました。昨今の欧米的人権至上主義的なモンピーさんに育てられた子供は、こういう部分は欠落している可能性があるでしょうね。君が代も微妙ですね。私はボーイスカウトの指導者免許を持っていますので、いかなる国であれ、国旗・国家は軽んじてはいけないと考えています。地球市民としての礼儀と言うか、美学ですね。善悪を超えた問題だと思います。ちなみに、これまでの経験では、君が代が歌えない高校生には出会ったことはありません。

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