2016年5月21日土曜日

「アジア45カ国の国民性」書評

http://www.asiatravelnote.com/2014/02/10/airasia_x_to_cease_maldive_flights.php
先日エントリーした、帰国便6時間で読破したPHP文庫の「アジア45カ国の国民性」の書評を書こうかと思う。副題は「日本人が意外と知らない」とあるのだが、その副題は正しく、インパクトのあるハナシが多かった。故に、6時間で完読できたのだと思う。インパクトのあったハナシを記録しておこうと思う。

インドでは民族が違えば意見がぶつかり、損得勘定にもうるさいので、必要とあれば徹底的に議論しまくる。海外のジョークで「国際会議でいちばん難しいことは、インド人を黙らせることと日本人をしゃべらせることだ。」というのがあるそうだ。(笑)インドでは、ディベート教育が小学校から盛んで、交渉力が鍛えられているとか。
インドのジャーティーのハナシで、そのカスタ(色)の人口比が出ていた。バラモンが約5%、クシャトリアが約7%、ヴァイシャが約3%、シュードラが約60%、そして不可触民が約25%という割合である。

スリランカでは、WWⅡの時、日本海軍がスリランカの英軍基地を攻撃した。当時のスリランカでは、どちらにつくか揺れたらしい。戦後、独立した後まだ財政が厳しかったにもかかわらず、日本への賠償請求を一切放棄したという過去がある。

「エコノミック・アニマル」と日本人を評したのは、パキスタンの外相で、経済活動にすぐれた存在という意味だったらしい。パキスタンは、販売される95%が日本車で、日本以上に日本車が多い国かもしれない。

バングラディシュはベンガル語を話す国だが、ヒンディー語のドラえもんの放送が人気を博したことがある。政府は、ベンガル語を守るため、放送を禁じたことがあるらしい。

と、南アジア地域だけでもこれくらいインパクトがある。

ちなみに、マレーシアについてはこんなことが書かれている。マレーシアの高度経済成長の背景には、かつての日本と同様に、先進国の高い技術力を吸収していったことがある。コピー商品の生産拠点という汚名を被ることになったものの、技術吸収能力では世界一と言われた。飛ぶ鳥を落とす勢いのマレーシアでは、ビジネスマンも自信満々で、名刺には、名前の他、出身校や出身学部、持っている資格まで細かく書かれている。まるで履歴書のようで、その人となりがわかる。最近は簡単な名刺も増えたが、名刺に書かれたものはその人の努力の結果である。受け取った方も、その情報を尊重するのがマナーである。
マレー系の人は、いたって温和。初対面でも極めて友好的で互いに助け合おうという連帯感が強い。ムスリムとしても真面目でつつましい。それに対して、華人は万事に細かく商売上手。マレーシアの富裕層は華人が中心。競争意識の乏しいのんびりとマイペースなマレー系、堅実でまじめな華人、どちらが付き合いやすいかは、意見の分かれるところであろう。

…うん。思わず、膝を叩いてしまったのだった。

この本、まだまだインパクトがあるハナシがあったので、書評の続編もエントリーしなければならないだろうなあと観念する次第。

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