2014年1月17日金曜日

中央アフリカにEU部隊派遣

http://www.tkumagai.de/Chuoo%20Bush.htm
毎日新聞によると、中央アフリカに数百人規模のEU部隊が派遣されることが合意されたらしい。すでに、旧宗主国のフランスが軍事介入していのだが、二の足を踏んでいたEUも重い腰を上げたということか。これまで、比較的治安の良い地域でEUは訓練部隊を送ってはいたものの、今回は無政府状態で危険度の高い地域らしい。

フランスの説得が功を奏したようだが、現在の中央アフリカのキリスト教徒とイスラム教徒の対立はますます混迷の度を増している。それぞれの指導者も亡命、逃亡しているのだ。指導者不在のまま、殺戮が行われ、難民・避難民が生まれている。まさに南スーダン以上の混乱である。

この大混乱を収めるには、治安維持のために、人間の安全保障のためにも、私も軍事力が必要だと思う。EUが、アフリカの過去の清算として責任を負うことも間違っていないと思う。ところで、この記事を見る限り、EU諸国のどこの軍が派遣されるのだろうかと、私は興味がわく。現在、AU軍はチャド軍が中心だと先日報道があった。EUの軍事について、すこし調べてみた。

EUの軍事委員会は様々な部隊を構成しているが、最も関連していると思われる国連中央アフリカ・チャドミッションの要員派遣国は「未公開」となっている。と、いきなりつまづいてしまった。邪推するに、EUの中でも比較的貧しい国の兵士が送られるのではないだろかと、私は思うのだ。

このところ、EUは揉めている。EUの理想はすばらしいと思うが、そこにパワーバランスがどうしても働いてしまう。ドイツなどは、EUの牽引にヘトヘトだ。さてさて、この派兵がEU内の新たな火種にならねばいいがと心配するのだった。

いずれにせよ、中央アフリカの混乱を早く収めて欲しいものだ。ただ、EUが不用意にキリスト教側に立って、イスラムを北側に押し返すことに専念することも私は懸念している。混乱の連鎖が起こらなければよいのだが…。

追記(1月21日):今朝の日経の朝刊では、ベルギーとフィンランドの軍が参加するらしいとの報道が流れた。記事では、上記のキリスト教軍的な懸念も書かれていたことも追記しておきたい。

http://mainichi.jp/select/news/20140117k0000e030264000c.html
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/pko/pdfs/minurcat.pdf

0 件のコメント:

コメントを投稿