最初に溶接の面をかぶった男3人がシルエットから急に浮かび上がる。後にブルーマンと言えばこれだというドラム缶をドラムに見立て、それぞれから赤・青・黄色のペンキが舞い上がるというパフォーマンスが始まった。もう10数年昔だし、インターネットなどなく情報は限られていて、私は当然初めて見たのだ。感激した。これは、後に工業高校の体育祭で機械科の応援団で使わせてもらった。溶接面とドラム缶は用意できたが、ペンキに代わるものとして食紅で色づけしたコメ粒で代用した。なかなか好評だった。
ブルーマン3人のしゃべらない漫才も面白かった。しゃべる代わりに肩からかけた小さな電光掲示板で絶妙なタイミングで、コトバ(当然英語である。)が掲示される。凄いアイディアだ。みんな大笑いしているのだが、私にはよくわからかった。(笑)ただ、”Let's KARAOKE!”という文字は読めた。カラオケは、英語になっていたのだった。音楽がかかって、電光掲示板でカラオケする。もちろん、文字の速さが音楽に合わせて変化するわけだ。凄い。
クリスチーナの世界 |
また、こんな幕間的な演出があった。舞台の後方にスクリーンがあり、今、演技を終えたブルーマンが楽屋に移動する姿が映される。なんか休憩時間のような感じである。ブルーマンが外へ出て行き、やがて様々な場所に移動してパフォーマンスで目を楽しませる、そして、あるドアの前に立つ。そのドアを開けると、この舞台。で、ブルーマンが再び登場となるのだ。凄い演出である。おそらく進行上の理由でブルーマンの休憩時間となっているのだろう。現実とVTRの奇妙な融合。感激した。ところで、今回の文化祭の舞台発表では、伝統的に司会者登場のVTRを作ることになっている。(この仕事は私の担当である。)生徒の話では、本校では毎回、この手法を使っているそうだ。今回は、今の3年生が修学旅行で訪れた屋久島から司会者が出発し、放出駅から学校に向かい、舞台横のドアを開けて登場する演出プランらしい。(当然屋久島でのスタートは撮影済みだとか。)意外な話に、私は思わず「それ、ブルーマンやないか。」と言ってしまった次第。生徒はポカンとしていたが…。誰がこのVTRの演出の伝統を導入したんだろうか。
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