2024年11月28日木曜日

死海文書入門を読む。

学院の図書館で「死海文書入門」(知の再発見双書134)を借りて、今日の帰路読み終えた。ビジュアルが豊富な入門書である。興味深かった内容について少し記しておこうと思う。

20世紀最大の考古学的発見と言われる死海文書は、ベドウィンの羊飼いが死海北西部のクムランの地で発見された。まあ大騒動というか金儲けの種になるわけだが、そういうエピソードには私はあまり興味がない。長年にわたって古文書学の専門家が調査、修復、文書化に励むわけだが、結局良くわからないというのが結論である。一時は、死海文書の成立時とイエスの活動期が近いこともあり、関係が取り沙汰されたが、エッセネ派とは関係が深そうだが、明確には証明されていないし、遺跡の主と思われるエッセネ派とキリスト教の関係もはっきりしないようだ。
https://www.tripadvisor.jp/AttractionProductReview-g293983-
d13819061-Skip_the_Line_Admission_Ticket_and
_Audio_Guide_The_Israel_Museum_Jerusalem-Jerusal.html
ところで、イスラエルに行った時、エルサレムのイスラエル博物館の別館のような鍋の蓋のような白い建物があって、息子が死海文書が展示してあると教えてくれたが、特に興味もなかったので行かなかった。まあ、行っても古代のヘブライ語やアラム語の古文書が展示してあるだけだろうが、今思えば行っておいたらよかったかなと思う。

この双書で興味深かったのは、その内容。外典創世記」には、アブラハムの妻・サラの美しさを称えた文書があったり、「エノケ書」にノアの出生時の話が載っていたりする。ノアは真っ赤な体と真っ白なカールした輝いた髪で生まれ、目を開くと家は太陽のように光り輝いた。産婆の腕から立ち上がり、神を称えた。父親ラメクは、天使の子だと恐れた。祖父エノケは、この子は後のノアの大洪水を預言し、その子は生き残ると語ったという話である。…なかなか面白い。続いて、もう一冊借りているので、明日からは「死海文書の封印を解く」を読もうと思っている。

0 件のコメント:

コメントを投稿