2024年11月13日水曜日

「黙示録」を読みとく

学院の図書館で、森秀樹著「黙示録を読み解く」を借りてきた。懐かしのイラスト付き講談社現代新書である。著者は神学者ではないが、古文書や翻訳をしている人であるらしい。と、いうわけで、少し内容に不安が残ったのだが、どうしてどうして、なかなか面白い。

聖書学から旧約聖書を解説している加藤隆氏も、様々な旧約の黙示的な文書は、当時のユダヤ人を取り巻く危機の影響を受けているという記述が多い。新約聖書の最後を飾る超有名なヨハネ黙示録も同様である。ローマの支配とユダヤ戦争で大離散時代を迎え、ユダヤ人とキリスト教徒への迫害が続く。戦争の四半世紀後に黙示録が表されている。皇帝ドミティアヌスの、小アジアのキリスト教徒(大半は非ユダヤ人であったが、皇帝を神と崇拝することを是としなかった故に、またメシアを待望していた故にユダヤ的と見られていた。)への迫害に対し、小アジアの7つの教会は無抵抗主義であり、存亡の危機にたたされていた。

よって、ヨハネ黙示録は、7つの教会の手紙から始まるのである。試験作成が大詰めになってきたので、次回はいつになるかはわからないが…つづく。

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