2022年12月23日金曜日

「世界の原子力」を読む。

書評を書く機会を逃していた本に「みんなの知らない世界の原子力」(海外電力調査会編/日本電気協会新聞部)がある。今年2月から始まったウクライナ紛争で、世界はエネルギー危機に陥ったが、原子力という視点から眺めてみるのもいいのではなかと思う。

第一章は脱原発を決めた国で、ドイツ、スイス、イタリア、ベルギー、台湾の状況が描かれている。第二章は原発の利用を続ける国として、フランス、スウェーデン、イギリス、ロシア、ウクライナ、アメリカ、中国、インドの状況が描かれている。第三章以下は、世界の原発を考える、福島事故と安全性、廃棄物はどこへ行く、原発ゼロということ、3E+S+2Pという考え方(3E+Sは日本政府の原発の必要性、2Pは国民の需要・牽引する政策というこの本の提案内容)。さらに付記として、スペイン、チェコ、フィンランド、リトアニア、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、韓国、ベトナム、UAE、トルコ、南アの状況も紹介している。

2017年発行なので、少し前ではあるが、ロシア・ウクライナの原発事情や、エネルギー危機の最前線に立つドイツ、エコ・エネルギーへの依存が過ぎて危機を迎えているイギリス、さらに、韓国がUAEやトルコに原発を輸出するニュースがあったりして帯書きにあるように「意外とおもしろい」のである。

0 件のコメント:

コメントを投稿