2021年9月10日金曜日

「公共」サンプル問題を解く

先日エントリーした新指導要領の新科目「公共」のサンプル問題をネットで手に入れた。これは、あくまで専門家が「公共」の共通テストのイメージの共有のために作ったサンプルである。これがなかなか面白い。暗記から資料読み取りと思考へと完全にシフトしている。大問は3つで、いずれもPBL(問題解決型学習)的である。https://www.dnc.ac.jp/albums/abm00040339.pdf

大問1はフードドライブ(家庭にある生鮮食品以外の食品を賞味期限まで1か月以上あるものを持ち寄り。7その食品を社会福祉施設等に届けるという地域活動)を取り上げており、道元の食事に関する言(これはちょっと倫理的)やエシカル消費などに展開されているが、論理的に考える力を問う内容になっている。

大問2は政治参加に関し、議論や決定の在り方について考え模擬国会を開催するという主旨。問1は日本の選挙制度に関わる学習内容の知識を表を読み解き答えるという面白い問題。問2も18歳未満の者がスマホでオンラインゲームをすることへの規制に関して、是否の2つの立場を示したうえで、是の立場と同様の主張を見つける問題。問3は、町の中心部の停滞緩和のために新道を通すうえで、3ルートが検討され、決定する5人の幸福度を数値で表した表から、受験者が取るべき方法をまず決める。①5人の幸福度の総和ができるだけ多くなるルートに決定する。②5人の多数決によりルートを決定する。③「耐えられない苦痛を受ける」ものが生じない範囲で、5人の幸福度の総和ができるだけ大きくなるルートに決定する。ここからが問題。受験者が選んだ①~③の根拠となる記述を選び、さらにどのルートになるかを選ぶ。最後に、模擬国会の財務大臣役と質問する議員役の答弁で、予算案を見ながら、おかしい内容を選ぶ内容。

大問3は、SDGsに関する問題。多くの資料を読み解く事が中心の問題になっている。資料が膨大なので、あくまでサンプル問題として見るべきだろう。

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