2020年4月11日土曜日

緊急事態宣言の意味

https://sasakinozomi-ouen.pink/emergency-japan/
日本国憲法には、非常事態宣言の規定がない。国家権力が国民の権利を制限できることについては、「憲法を殺す」という概念が強い。私は法学については素人なので、高校の政経の教材以上のことは言えないのだけれど、ちょっと調べてみると、政府の法機関もかなり否定的であることがわかる。公共の福祉という概念はあるけれど、たとえば、今回の様な事態で、自粛を求めることはできるけれど罰則をつけることができない。政府が「緊急」事態宣言という語彙を使っているのは、そういう事情だと思う。法の支配が徹底しているのが、民主主義の大原則だ。

マレーシアの憲法を調べた時、国家が非常事態であると規定した場合、かなりの制限を加えることができるようになっていた。マレーシアの封じ込めが、罰則もあるかなり厳しいものになっているのは、そういう法体系があるが故である。

日本には、そういう法体系がないわけで、それがいいのか悪いのか、私にはわからない。様々な立場から批判が出ているようだが、この時点で護憲派が今回の宣言について150人程度の人が集まって集会を行ったらしい。もちろんシュプレヒコールなどはなかったようだが、ファッショや有事の制限につながるという主張には、法体系の立場から一定の理解をすることはできるが、今そのような批判をするのは勇み足であるような気がしている。もっと厳しい制限をするべきだという立場も理解できる。これが中間派のスタンスだと思うのだ。

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