2018年10月20日土曜日

11月6日 米中間選挙 考

https://www.cleveland.com/darcy/index.ssf/2016/
12/trump_and_mattis_discuss_flag.html
アメリカの中間選挙が近づいている。東洋経済のオンラインの関連記事をまとめ読みしてみた。

一番可能性が高いシナリオは、「下院が民主党過半数、上院は過半数に届かず」という情勢らしいが、場合によっては、上院も民主党が制する可能性もあるようだ。下院だけでも、様々な疑惑を召還権限で大統領の調査をすることが可能になる。税機問題、ロシア疑惑、司法妨害…。上院の過半数を握れば、政府高官の審査をより厳しくできる。ボコボコと閣僚の首をすげ替えている大統領をやっとチェックできるわけだ。ただ、弾劾には上院の2/3が必要なので、そう簡単にはいかない。…ともかくも、かのジェファーソンが作り上げたアメリカが誇る三権分立の機能がやっと正常化する。
https://toyokeizai.net/articles/-/243630

アメリカのオンライン上の賭けサイトでは、下院では民主党が優勢で70%、上院も35%にまで上がっているそうだ。専門家もほぼ同意見である。現在、アメリカ経済は好調だが、有権者の関心はうすい。世論調査で経済を重要な政治課題に挙げたのはわずか20%。減税も共和党の追い風にはなっていない。「金持ち優遇」「大企業有利」という民主党の批判が効果を発揮している。製造業の多いオハイオ州の世論調査では、争点となっているのは、医療保険が最も多く、年金、移民問題、銃規制。今もめている中国との関税問題など、その後に来る。通商問題・貿易赤字の問題は、わずか1%である。
熱烈な大統領支持者は、まるで新興宗教のようになっていて、共和党が劣勢だと言うことを教祖の言うようにフェイクニュースだと信じている。これは、共和党にとって不利にしか働かない。しかたなく、共和党は「文化戦争」で移民問題を取り上げ、支持者の危機感をあおっているようだ。
https://toyokeizai.net/articles/-/239289

…こういう時、軍事的な問題が起こればと、共和党の候補者は祈っているかもしれない。

今の米政権は、二転三転する大統領の言動より、ペンス副大統領の発言に注目すべきだと分析するむきがあるそうだ。副大統領の発言内容が粛々と実行される傾向があるからだという。そのペンスが、国防総省に近いハドソン研究所で、「中国への冷戦宣言」とも捉えることができる演説をした。内容は真新しいものではないというが、厳しい中間選挙の状況を鑑み、今のうちに言うべきことは言っておこうということらしい。一方で、共和党支持者は安全保障問題への意識が高い。多くの空母がメンテナンス中で、安易に軍事行動を起こせる状況ではないので士気向上という意味合いもあるようだ。また、下院で負けた場合、国防費獲得が難しくなる故に、国防費の重要性を強調して、社会的認知を得ておこうという意図があるらしい。さらに、アメリカの最大の敵は中国であり、ロシアではないとすることでロシア疑惑への布石としているというわけだ。
https://toyokeizai.net/articles/-/242194

…小学5年男を囲む大人のマティス米国国防長官が、ここにきて辞任する可能性が高そうだ。中間選挙までに、何事も起こらないことを祈るのみである。

0 件のコメント:

コメントを投稿