今朝の日経・「初歩からのアフリカ」で、「携帯マネー急拡大」という記事が載っていた。何度かアフリカンモバイルのことをエントリーしたことがあるのだが、銀行を上回る存在として急成長しているということが最新の資料とともに紹介されていた。
世銀が行った新興国など100カ国を対象にした調査によると、ケニアは携帯電話で資金の受け取り・送金をする人口の割合が60%以上で世界一だった。同国の最大手サファリコムが2007年に携帯送金サービス(M-PESA:エムペサ)を開始。2013年現在、銀行利用者も人口比30%までに伸びたのだが、携帯電話はその2倍もある。月々の取引規模は通貨供給量の10%を超えている。
アフリカではこういう携帯電話による類似の送金サービスが行われている地域は100を越えている。普及が進んだ最も大きな理由はATMの少なさである。成人10万人あたりのATM設置台数は日本が133台。世界平均は44台。ケニアではわずか7台。銀行に行かずに資金を出し入れできる至便さは、第二の財布として使われているわけだ。また所得が少なく、銀行口座を持たない人の需要も吸い上げている。携帯電話の普及率はアフリカ全域で60%を超えたが、銀行口座の保有率は2・30%である。「携帯マネーが、金融システムと無縁だった低所得者を市場経済にいざなっている。」と見る専門家も多い。ただ、低所得者ほど決済額が小さいので、手数料の負担が大きい。広告収入などで決済手数料の無料化を勧める工夫が必要だという声も出ているとのこと。
今日の画像は、日経に載っていた資料をエクセルでまとめたもの。ケニアの利用率はずば抜けている。ガボンやコンゴ共和国、さらに意外にもソマリアの利用率が高いのがおもしろい。
2014年2月21日金曜日
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