2010年3月26日金曜日
JICAスプリング・セミナー2010
2泊3日のJICA高校生国際協力スプリングセミナーから帰ってきました。今年もなかなかいいセミナーでした。初日は、まずワンフェスでも紹介した関西一のファシリテーターといっていいS先生によるワークショップ。世界中の子どもの写真をジグソー化して、グループ分け。その写真をもとに、創造力を働かせるフォトランゲージでした。プレゼンテーションソフトも駆使しながら、なかなかいいワークショップでした。ちょっと傲慢な言い方になりますが、S先生のワークショップは安心して見ていられます。S先生はよく勉強されておられるので、生徒のいい発言にはうまい賛辞を、間違った発言には、ちょっと持ち上げながら躊躇なく間違いは間違いと指摘していかれます。決して自分の考えを押し付けるのではなく、生徒からいいものを引き出そうという姿勢が凄いのです。夜は、研修員さんとの交流でした。メキシコのITや電気関係の研修員さんでした。実は昨年に引き続きオール・メキシコ人。こうなると、ラテンのノリが爆発します。(笑)前で、立命館の国際関係学部の学生さん(インターンで研修中)が何を言おうと、ノリノリ、自分たちで勝手に進行してしまいまうのです。本校の生徒たちも、今日だけ参加してくれたU先生もY先生もイケイケでした。生徒たちも大満足。昨年は、生徒を巻き込んだ大ダンスパーティーにまでなったのですが、今回はなんとか止めれたようでした。<今日の画像はその時の交流会です。>
中日の午前は、貧困と「児童労働」についてのワークショップでした。日本の貧困に主に取り組んでいるNPO主催の『ホームレス中学生』のマンガを、ランダムに渡し、それを順番に並べなおしていくワークはなかなか新鮮でした。また、問題の関連性を『ウーリーシンキング』という有名な手法で、S先生が説いていきます。(このウーリーシンキングについては、4月にでも授業で久しぶりにやるつもりです。その時にまたふれたいと思います。)
中日の午後は、いよいよじっくりと、様々な高校生が寄せ集められ、調べ学習に入ります。今回は、「あくまで教員はタイムキーパーに徹する」ことをS先生より要望されていました。と、いうのも昨年は、関西中の国際理解教育界(といっても小さな業界ですが…)に於けるかなりのツワモノ教員が勢ぞろいしていたのです。私も一応その中に入ると思います。(笑)教員の指導が生徒の自主性を妨げたとS先生は判断されたようです。私にもその意図は理解できます。で、今回は全く発表内容にタッチしませんでした。(とはいえ、食事中にいろいろな話をししましたが…)今年も夜11時くらいまで打ち合わせしていました。
我が班は、児童労働を様々な観点から調べることになったようです。ちょうど、近くにタンザニアの政府関係の研修員さんが集まっていたので、タンザニアの児童労働の状況についてインタビューもできました。タンザナイトという宝石の採掘には、やはり小さな体の少年が働いているそうで、やめさせたいのだが…と率直に教えてくれました。同時にタンザニアは、少年兵禁止条約に署名していることも教えてくれました。彼らは、そのことも最終日発表してくれました。本校の生徒たちの調べ学習もなかなか良かったと思います。
今回も多くの途上国の研修員さんと出会いました。アフリカ関係では、前述のタンザニア、それかたケニア、ウガンダ、ナイジェリア、ザンビア、マラウイ…。私の地球市民の記憶も80カ国地域となると、なかなか新しい国の人とは会えませんでした。とはいえ、スワヒリ語で挨拶し喜んでもらえるのは嬉しいことです。前述のタンザニア人集団とは、生徒たちが来る前に、喫煙していた時(2Fの喫煙ルームの近くに彼らがいたので…)に、すでにアミーゴになっていたのです。カリブ!JAPAN!(ようこそ日本へ)がうけました。(笑)タンザニアは、国民国家(民族に分かれていない。出生はわかれていても自分たちはエスニックグループに所属せず、”タンザニア人”であるという認識の下に暮らしている)を成立させている珍しい国です。ウジャマー社会主義の話もしました。彼らは大いに喜んでくれました。生徒たちに「アサンテサーナ(ありがとう)」を教え、スワヒリ語で挨拶して打ち合わせにもどろうとすると、生徒1人ひとり名前を教えてくれと、さらに盛り上がりました。やっぱり、いいんだな…アフリカは…。と思った次第。
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お疲れ様です。
返信削除80カ国の人とお会いしてるんですね!羨ましいです!
私の自慢はウイグル人からクルミを購入したことでしょうかw
ウーリーシンキングの解説、楽しみにしてます。
あと、ウジャマー社会主義の話も聞いてみたいです。
コメントありがとうございます。疲れた脳でなんとかブログを書きましたので、嬉しいです。80の国・地域については、常設ページの「地球市民の記憶」に具体的に書いていますので、見てみてください。旅行や日常、JICAセミナーやワンフェスなどで、日本ではマイナーな国の人と対話した経験を積んでいます。ウィグル人とは、昨秋の北京で話をしました。こっちはお菓子を売っていました。(笑)ウーリーシンキングは、4月に他のアクティビティと共に授業実践として書くつもりです。ウジャマー社会主義にもいずれ書いてみることにします。
返信削除JICAの記事を読んで、
返信削除私が参加させていただいた時のことを思い出しました。
そういえば、同じ班だった人のうちの一人とは、
未だに時々メールのやり取りをしているんですよ♪
出会いに感謝です。
アフリカ行ってみたいです。
来年はサッカーワールドカップの開かれるということで、
ますます注目されそうですね。
yukimi君へ 今年も途上国の研修員さんのうじゃうじゃいるレストランで食事しました。今年の参加者は、全員国語科の後輩です。みんな各班で頑張っていました。すごく熱心だった。メキシコのメンバーとの交流は英語でかなり苦労したけど…。(笑)
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