2024年7月2日火曜日

世界価値観調査のプリント化

世界価値観調査の英語版をもとに、少し解説するプリントを作成後、さらに、提出用のプリントを作成した。(上記画像参照)図中(下記画像参照)のゾーンは、8つあり、まずはその和訳をしてもらう。

ゾーンで、ややこしいのは、”Confuciaan”である。これは、日本、中国、韓国、台湾の4カ国で、”儒教世界”を表しているようだ。私は、東アジアでいいと思う。最大の理由は中国は全く儒教世界ではないこと。韓国も礼はあるが、仁や義はないに等しい。日本も儒教、特に朱子学の影響は強いが、仏教や神道、さらに西洋思想の影響もあるまさに雑居ビル的存在であるからである。また、”EX-Communist”は、直訳すると”元共産主義者”となるが、”旧社会主義国”でいいだろう。"English Speaking"は英語圏、イギリスゆかりの国々である。

さらに図中のすべての国をゾーンごとに表に整理した。これを和訳させる作業。英語の能力はともかく、地名の知識が乏しい生徒もいるので、案外苦しい作業になるかもしれない。だが、勉強、勉強。(笑)しかも、主な宗教を調べることも追加してある。これが大変だろうと思う。

"Catolic Europe"とは、タイトル通りカトリックなのでイージーだが、フスの宗教改革の伝統を持つチェコについては、無宗教で有名になっている。ここに正教会の総本山・ギリシアも入っているのも不思議だ。”Protestant Europe”は、北欧は、ルター派と記入して欲しいところ。また東西ドイツがこのゾーンに入っているが、ルター派の本家でありながら現在は若干カトリックのほうが多いそうである。カルヴァンのスイスも同様。これは、プロテスタントがカトリック以上に無宗教化している傾向にあるようだ。ゴイセン(カルヴァン派)で有名なオランダも、カトリックのほうが現状では多い。"English Speaking"というゾーンはまあ、英国国教会ゾーンであるわけだが、アイルランドはカトリックだし、アメリカでは英国国教会はあまり影響力を持たない。宗派分類ではカトリック、小宗派をかき集めるとプロテスタントでカルヴァン派がそこそこ強い。つまり、このゾーン分け自体が、的確であるとは言えないわけだ。というより、実に難しいのである。というわけで、ギリシア・アイルランド・チェコについては宗教欄に( )書きを私が記入することにした。

生徒にとって、あとイージーなのはカトリックばかりの"Latin America"と正教会が多い東ヨーロッパくらいで、アジアやアフリカも、イスラム教や旧宗主国のキリスト教、ヒンドゥー教やユダヤ教などが入り乱れている。これは、それぞれ調べて欲しいところ。

上記画像にはないが、表の下に、この世界価値観調査を見て気付いたことを”できるかぎり”文章化してもらう欄がある。さて、どんな記述が見られるか、楽しみである。

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