学校の耐震工事の例 http://www.odagumi.co.jp/public |
https://mainichi.jp/articles/20180621/k00/00e/040/262000c
市の防災計画では、校長(おそらく各校園の長と書かれているはずだ。大阪市立の幼稚園もあるので…)に判断がゆだねられている。これは当然のことである。私は大阪市立の高校の教師だったから、高校のことしかよくわからないが、小中学校は、当然高校より通学範囲が狭い。しかしながら、各校園とも様々な地域性をもっているはずで、それをよく知る校園長が判断すべき問題だ。たとえば、淀川のそばで、氾濫が予想されたりしたときに、休校の指示が出たからと言って、児童生徒を家に帰すことが良いかどうか?近隣の交通網や、電線の寸断、ガスの事故、水道の破裂などないか、責任をもって教育関係者は下校のルートを探るだろう。決して簡単な話ではない。
高校なら、さらに通学範囲は広い。最初赴任した商業高校、次の工業高校、4校目となった普通科高校は、自転車通学者が多い。高校生なら自分で危険を察知できるはずだし、随時下校させることは可能だろう。だが、交通アクセスが止まっている場合、安易に下校させることが良いわけではない。3番目の赴任校は上町台地、もっと言えば活断層の上に立地しているうえに、自転車通学は禁止されており、徒歩圏内の生徒以外は地下鉄で通学している。きっと、当日大変だったのではないかと思う。私は、その学校の生活指導部長も経験している。もし、その立場なら、おそらく、あらゆる情報を集めながら、下校の是非を検討し、校長に進言したと思う。
ちなみに、大阪市では校園の耐震工事を急ピッチで進めてきた。最も安全な場所は学校なのである。すでに工事が終了しているところ、まだのところもあるかもしれない。教育委員会は当然それも把握しているはずだし、校園長も当然熟知しているはずだ。行政のトップは、自分が推進した耐震工事を信用していないのだろうか?
したがって、百歩譲っても、市長の「迅速な?いや拙速な」判断は間違っている。災害対策本部の本部長である市長の誤った指示に従わなければならなかった教育委員会や学校関係者に、おくやみを申し上げたい。法の支配はどうやら地域政党の支配する大阪市にはないらしい。
私はもう、大阪市の教育関係者ではないから、あえて正論を述べさせて頂いた。
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