本日のCクラスの実践よりゲームのスタート時 |
今回の実践にあたって、紙がA4しかないので、商品の「円形」も「三角形」も「長方形」もそれぞれ小さめのサイズにした。ハサミや定規などの数は、基本的に日本と同じにした。実践の前に、ルール説明、チーム分けと国の抽選を行い、打ち合わせに十分時間をとった。高校生の授業形式では、この戦略を練る時間こそが、ゲームの醍醐味であると私は思う。実際、A・C両クラスとも、かなり真剣に戦略を練り、交渉にも熱が入っていた。この辺は、日本と同じかそれ以上である。Aクラスでは、社会科のT先生、Cクラスでは担任のS先生の協力をいただき、それぞれ銀行業務をお任せした。コーディネーターは、当然私である。
私費生クラスでの実践:華人の生徒が多いからだと思うが、かなり効率性を重視していた。一気に商品を生産し、商品の価格変動に敏感に反応した。途上国など条件の悪いチームも、かなりのリスクを背負っても勝負に出る場面も多かった。やはり、華人の生徒は商売に対するバイタリティーがあると実感した。T先生の報告によれば、事前の折衝時に、契約書(たとえば、紙をいくらで売愛するとか、ハサミを借りる時間設定とかの細かな契約である。)を交わしていたとのこと。日本ではあまり例がない。実に面白い特徴である。生産性が高く、最終的には銀行側で小切手を発行する羽目になったほどである。
ゲーム中 みんな黙々と作業をしている |
両クラスとも、日本語は上級だが、分度器という日本語は初めてらしかった。それで、事前に見せて使い方も講習した。もちろん周知の生徒もいたが、これは意外だった。こういうアクティビティは、マレーシアではほとんど行われていないようで、かなり新鮮な体験だったようだ。もちろん、両クラスとも、「ふりかえり」で大いに盛り上がったのだった。これは日本と同じ。
ともかくも、マレーシアでの南北貿易ゲーム、まずは好評のうちに終わったわけだ。先日の帰国の際にウーリー・シンキングのセットも持ってきた。哲学史の講義の進み具合にもよるけれど、最後の授業でやってみたいなと思っている。
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