グローバルボイスの4月3日付の記事によると、マラウイのバンダ大統領が、議員たちに未払いの燃料手当(移動のためのガソリン代らしい。日本の国会議員のJR無料パスや一部の大臣などの公用車の費用にあたると思われる。)を支給しないと主張したことで、議会が混乱しているらしい。
要するに財政上の問題である。マラウイの市民社会では、果たして議員たちは、そのような支払いをするだけの仕事をしているのか?という疑問が起こっているらしい。「彼らは国旗の変更法案など人気のない政策を通すくらいしかしていない。」として支払う必要はないというブロガーの意見も出ている。
先日舩田クラーセン・さやか先生が、モザンビークの話をしていただいた時に、最も基盤となる概念として、「主権」を挙げられた。まさにマラウイの民主主義では、その主権についての論議が盛んに行われていることを強く示している。「我々雇用者が得ているもの以上のものを被雇用者に支払っている余裕はない。」との主張に注目したい。ここでいう雇用者とは、主権をもつ国民=納税者であり、被雇用者=公僕たる国会議員を意味する。
ポール・コリアーの「民主主義がアフリカ経済を殺す」を読んで以来、アフリカ=デモクレイジーな政治という意識が、私の中では知らぬうちにステレオタイプ化していたようだ。もちろん多くの国ではそうだと思うが、少なくともマラウイでは民主主義は順調に確立されてきているようだ。
あるマラウイ人のブロガーは、この未払い燃料手当の件を評して、『品がない民主主義真っ盛り』と評している。議員の自己中心主義を批判してのものである。なかなか面白いレトリックではないか。
http://jp.globalvoicesonline.org/2013/04/03/21013/
2013年4月3日水曜日
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