国際NPOのIAVIと日本のベンチャー企業が、国産エイズ予防ワクチン(国立感染症研究所と東大医学研究所が開発)を使う臨床試験をルワンダで始めた。すでに動物実験は成功しているということで、約1年半かけてワクチンの安全性を確認し、世界初の実用化をめざすそうだ。日本で発見された『人間に病気をおこさせない「センダイウィルス」』を使ったもので、このウィルスにエイズウィルスがもつタンパク質をつくる遺伝子を組み込んだものを、鼻から吸引するらしい。エイズは粘膜感染なので、この方法が効果的らしい。センダイウィルス自体は1~2週間で消滅するが、遺伝子から作られたタンパク質は、エイズと同じタンパク質なので、免疫性を高めると言う。
アフリカの問題の大きなひとつは、このエイズである。生産労働人口がこのエイズによって失われ歪な形の人口ピラミッドの国も多い。日本の医学の粋を集めた臨床実験だといえる。今、アフリカの国際協力は、鉱産資源をめぐる争奪戦の体をなしている。非常に経済主体になっている。しかしエイズ問題の克服は、人間の安全保障、あるいは人道上の問題であるとともに、大局から見れば莫大なレント収入以上に持続可能な経済的効果をも生む。一石二鳥どころではない。是非とも成功して欲しいものだ。
2013年4月2日火曜日
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