朝日の朝刊に、NYCから祖国の不正を追及するアフリカのネット記者『サハラ・リポーターズ』の話が載っていた。祖国にいる読者から、スマホなどで情報や写真、映像が送られてくる。2000人の匿名市民リポーターがいるそうだ。ナイジェリアを中心に徹底した政府の不正を追及している。たとえば、「パイプラインから石油を抜き取ろうとして30人以上が死亡したニュースを流し、彼らを責めることができるか?政府は失業者を放置しているのだから。」と女性キャスターが訴えるといった具合だ。ナイジェリアには『言論の自由』はあるが、『言論後の自由』はない(入国したら拘束すると何度も政府に通告されている)と彼らは、NYCを拠点に活動しているわけだ。アフリカのウィキリークスと呼ばれているらしい。
とはいえ、ハッカーがあったり、損害賠償訴訟されたりと、権力の圧力はやまないらしい。しかし読者との双方向性やソーシャルメディアを活用し、『市民を巻き込んだ報道』を行っているのだ。
情報の真偽の確認など匿名性に問題は残るけれど、こういう動きがあることに私は驚いた。アフリカでのモバイルの普及速度はとにかく凄い。まだまだ電話が中心だが、識字率が向上すればネットの利用者はさらに爆発的に増えるだろう。アフリカではレンティア国家となり、莫大なレントを握る政府官僚の汚職が蔓延している。それをガンガン暴こうというのだから凄い。
ふと、『ホテル・ルワンダ』で登場したラジオDJの声を思い出した。(映像は全くなく、DJの声のみが、ツチとフツの大虐殺を煽るのだ。)このアフリカのウィキリークスの報道が、非建設的な暴力にだけは繋がらないように祈りたい。
2013年4月17日水曜日
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