外観は極めてフツーなのでミュージアムショップの写真を |
JR灘駅を降りて、JICA関西と反対の山側に、美術館はある。横尾忠則は、70年代の高校時代、デザインを学んでいた私たち夫婦にとっては、超スーパースターである。ビートルズが、インドに興味を持ち、サイケデリックとアジアンティストを見事なまでに芸術的に高めた時代である。横尾忠則のデザイン(特にポスターの類)は、まさにその時代の延長線上にある。
その横尾忠則が、FINE ARTの世界に入ってからも、様々な話題を提供してきた。彼の作品を集め、特化した美術館が出来たのである。開館直後から行きたかったのだが、まごまごしているうちに今は、二回目の展示になっている。どんどん更新していくらしい。
「ワード・イン・アート」というのが開館記念展Ⅱのテーマである。つまり絵画の中に「文字や言葉」が描かれている作品特集というわけだ。これがなかなか面白い。文字を全く左右上下に逆転して描いたり、ギリシア文字や数字を配置することで、さらに不思議な世界が広がっていたりする。また、言葉そのものを描いたものもある。「天才ハ忘レタ コロニィ ヤッテ狂ウ」(タイトルは天の足音)などが、その代表作であろう。面白い。横尾忠則はやっぱり、私たちの世代のスーパースターなのであった。ところで、彼の自画像が三点並んであったのだが、全てニーチェと同じポーズである。その辺もFINE ARTに対峙する彼の立場を暗示しているような気がする。
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