日経の小さな記事だが、アフリカの持続可能な開発にとって重要な情報を見つけた。厚生労働省が8日、外務省と共にUNDPへ7億円の資金を拠出するとともに、エーザイや第一三共などの日本の製薬会社ならびにビルゲイツ財団が出資しているGHIT(グローバルヘルス技術振興基金)ファンドに評議員や理事を派遣し、途上国向けの新薬開発を支援すると発表したというニュースである。
この途上国向け新薬と言うのは、熱帯地方で拡がる感染症の治療薬をさすそうだ。開発だけでなく、現地への流通の仕組みも整えていくという。厚生省や外務省は日本の製薬会社の途上国への進出を支援するという、およそ国益本位の話だが、先進国での需要が少ない故に開発が進まない感染症の対策への取り組みが進むと言う点は評価したいと思う。
…感染症と言えば、先日もエントリーしたエイズをはじめ、ポリオ、エボラ出血熱、レジオレラ症、新型ヤコブ病、眠り病、頷き病、O-157、結核、マラリア、百日ぜき、サルモネラ、狂犬病、テング熱…。まだまだアフリカには克服しなければならない疾病がある。アフリカの風土病もあるし、先進国ではすでに克服したものもある。
これまで先進国で需要がないから開発しなかったというのは、新薬開発が製造業などと違い、桁違いに開発費がかかるからだと思われる。しかし、アフリカの消費力が石油や鉱産資源のおかげで上向きだけに、販売の目途も立つという判断もあったのだろう。あえて、綺麗ゴトは言うまい。この新薬開発によって助かる命があるはずだ。
2013年4月9日火曜日
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