2011年10月2日日曜日

アフリカの日本製バイク

ホンダの5万円バイク
ブルキナに滞在していた時のことである。JICAの専門家の方々と、Iさんのところで、焼き肉パーティーをしてもらった時、他のフランス語圏の西アフリカ諸国とブルキナの相違について盛り上がった。「いやぁ、ブルキナって、女性も原付運転するんですねえ。ニジェールやセネガルじゃ考えられないですよ。」「イスラムが盛んな国にしては、自由ですよね。」そうなのだ。ブルキナはイスラム教も盛んでモスクも多いし、スカーフをしている女性も多い。だが、バンバン、原付に二人乗りしていたりする。イスラム研究者の息子に言わせれば「田舎のイスラム」ということになる。サウジで女性の運転に対してムチ打ち刑が行われたというニュースに接すると、割合いいかげんなんだと私も思う。

ブルキナで自動車は当然高根の花である。庶民は走っているのが不思議なベンツのタクシー(フロントガラスにヒビが入っていたり、ドアが内側から閉まらなかったり、シートが腐っていたりする。)を相乗りで利用していた。その上のレベルがバイクを所有していたみたいだ。中国製のバイクが多かった。ホンダやヤマハの広告看板もあるが、日本製のバイクを所有しているというのは、大きなステータスだと聞いた。中国製のバイクは、日本製よりかなり安いともと聞いた。すぐ故障する、とも。

さて、そのアフリカでは大きなステータスである日本製バイク。ホンダがナイジェリアで5万円で販売を開始するらしい。中国の部品を使い、現地で組み立てるという。アフリカの工業の現地雇用が生まれるのはいいことだ。メンテナンスなどの必要性から、機械工業の集積化が進むかもしれない。
しかしながら、ホンダというブランドのステイタスが低下する可能性もある。日本製という金看板は、諸刃の剣であるが、私は大事にして欲しいとも思うのだ。

ホンダのアフリカでの安いバイク販売を伝えるニュース:
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110929/biz11092919020024-n1.htm

TVのCM(もちろんブルキナでの話)で、安い中国製バイク「皇帝」はバンバン宣伝されていた。
シーン1:赤い田舎道を颯爽と走る「皇帝」。
シーン2:かわいい娘さんが、弟たちのボール遊び(サッカー)を見ながら、売り物の果物を道端に並べている。
シーン3:(もう展開が読めてしまうが…)子供たちのボールが、娘の果物にあたってしまい、道にころがる。
シーン4:急ブレーキで泊まる「皇帝」。
シーン5:ヘルメットを脱ぎ、イケメンの彼が、やさしく果物を娘に手渡す。微笑む娘。
シーン6:子供たちや娘が手を振る姿をバックに、再び爆走する「皇帝」。

大阪弁で『くさい』(演出が大げさで、格好悪いという意味)CMで、何回見ても笑えた。ホンダにお願いしたい。ナイジェリアで販売する時は、「皇帝」よりはるかにおしゃれなCMを、現地依頼して作って欲しいものだ。(笑)

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