実は私は紛無派の先頭世代で、しかもノンポリだったので私の本棚にはなかったが、当時の学生の本棚には、かなりの確率でこの本があった。各人が実際のところ読んだのかどうかはわからないが、ある意味、この本が置かれてあること自体がステータスだったような気がする。
本書では、主に丸太町教会において、神学部の学生が「今の教会は礼拝していれば事足りるという姿勢しか無い。反安保の姿勢をはっきり示して教会は立ち上がるべきだ。イエス・キリストに本当に従うということがどういくことなのか、言ってみなさい。」と説教台のマイクをとり牧師に自己批判を迫ったという事件である。(これは高橋和巳全集第11巻から佐藤優は引用している。)この事件をもとに、高橋和巳の思想が示され、佐藤優の見解が示されている。
自己解体を行う場合、解体の力を遥かに凌駕する構想力、平たい言葉でいうならば夢が必要なのだ。その夢は祈りから生まれるのである。高橋は歴史の根底を動かす「祈願の体系」の意味を正確に理解している。…(中略)…ただし、高橋が「祈願の体系」を平和に結びつけようとするときに、微妙な思考停止が起きる。…という具合である。(これ以上記すと無茶苦茶長くなりそうなので、私も思考停止させて頂く。)また気になる内容があれば、エントリーしたいと思う。
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