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あるいは幕府側からのもの、将軍家や会津、彦根など、慶喜や烈公、井伊直弼、松平容保、まあ後藤象山や新選組もこちら側である。山内容堂は大政奉還派なのでこちらに入れたほうが良さそうである。
今回の「アメリカ彦蔵」は、こういうカテゴリーとは全く違う視点になる。攘夷派の外国人、あるいは国賊とされた貿易商人などへのテロ、特に日本刀の恐ろしい威力への恐怖感覚は、当時の外国人にはかなり堪えたようだ。実際、彦蔵も恐怖にかられ、アメリカに一時戻っている。
幕末維新を捉える視点は、数多くある。薩摩から見た場合、長州から見た場合、土佐から見た場合、会津から見た場合、そして将軍家・幕閣から見た場合。今回開国した海外からの視点が面白かった。もちろん彦蔵の伝記的な小説だし。漂流民からの視点もあるのだが、こういう新たな視点を持てたことに大いに満足している。
小説はあとちょっと残っている。彦蔵が新聞を発行しようかと思案しているところである。
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