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宗教・教育に熱心で、イングランドが2大学の時代に、スコットランドでは4大学を持ち実用学科目を教えていた。16世紀末には「函数」、10進法、「三角法」、円周と放物線計算などの数学的発見がなされ、18世紀後半には、スコットランド・ルネサンスと呼ばれる時代があった。化学、物理学、数学、天文学、気象学、生物学、動植物学、地理学、医学、薬学、機械工学、農学さらに人類学、社会学、心理学、経済学と様々な分野で進歩が著しかった。
大西洋航路中に海底ケーブルの敷設の発想をもったり、ナイヤガラの滝を見て水力発電の発想を得たり、絶対温度(マイナス273度)を考案・発見したグラスゴー大学のケルヴィン卿、レントゲン撮影法を発見した卿の弟子のマッキンタイヤー、「種の起源」を著したダーウィンなど、スコットランド人の自然科学者は枚挙にいとまがない。
…ベーコン以来のイギリス経験論の伝統と、プレスビテリアンとしての勤勉性がスコットランドで合体したように私には見えるのである。
しかしながら、黄金時代をすぎると、イングランドに、あるいはアメリカにと、優秀な技術者は渡っていくことになった。資金面等で、それらのますます拡大していく技術革新をささえるだけの力がすでにスコットランドにはなかったということらしい。…諸行無常である。
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