2019年12月31日火曜日

胡蝶の夢 2019回想

「過疎地域の戦略」とともに司馬遼太郎の「胡蝶の夢」という小説も昨日届いた。この小説は先日八幡浜の本屋でその存在を初めて知った。明治維新を描いた司馬遼はほぼ完読していたと自負していたのだが、大阪の本屋でついぞ見た記憶がない。見逃していたのかもしれない。結局アマゾンで古本を注文したのだった。

この「胡蝶の夢」というのは、荘子の有名な言葉である。荘子が蝶になる夢を見たが、荘子が現実なのか?蝶が現実で、荘子であることが夢なのか?といった話だ。西洋哲学的にはフッサールの現象学の発想に近い。

今年2019年は、まさにそういう「胡蝶の夢」的なる1年だった。昨年12月の自分のブログを読んでいて、まさか日本に帰国し、それも愛媛県の佐田岬半島に来るなどとは思ってもみなないことがよくわかる。今が現実なのか?夢なのか?ふと、わからなくなるような1年であった。多分にこういう人生の転機はあると思うのだが、その差が激しいのである。
昨年末KLに来たT先生は、日本語教師の資格を得、夢を実現した。今、ベトナム・ハノイにいて美味いフォーを楽しんでいる。一昨年末KLに来れなかったT先生は、今、定時制高校の教頭として、様々な取り組みをして頑張っている。

類は類を呼ぶのか、私の周囲にはそういう知人が多いのであるが、人生は先が見えないからこそ面白いのではないかと思ったりする。一応、1月はこうなるだろう、4月からはこうなるだろうという見込みはあるが、きっと山あり谷あり。今日のように風の強い時もあれば、一昨日のように満点の星空もあるに違いない。少なくとも、私はまだ「理想に生きることをやめた時青春は終わる」という座右の銘に忠実であるようだ。

教え子諸君、友人知人のみなさん、そして読者のみなさん、よいお年をお迎えください。

0 件のコメント:

コメントを投稿