当時の序列9番くらいだったスターリンが 高位のトロツキーより前にいる嘘くさい絵である。 http://www.euras.co.jp/tour/russia2017/ |
http://toyokeizai.net/articles/-/196567
的場氏は、当然マル経の方であるようだ。私たちの年代は、経済学の主流はマル経だったし、「革命」という語には特別な価値が付加されていた。「反革命」なととののしられることは、今なら人権問題として扱われるような侮蔑を意味する時代だったと思う。隣国では文革(文化大革命)中だったし、新左翼は成田闘争に向かっていた。したがって、ロシア革命100年と言われると、なんとなくノスタルジーを感じてしまうわけだ。
さて、東洋経済の的場氏の記事は、フランス革命との対比、新自由主義との登場による社会主義の完全否定などについて触れられており、実に興味深い内容だった。社会科の教師としては、様々な視点をもつ必要性、と共に出来るだけ中立性を保つこと常々実感しているが、2017年の現在では、ロシア革命の意義はかなり否定的な状況にあることは間違いない。ロシアというヨーロッパの後進国が「自由」より「平等」を求めた「反革命」なのだろうか。
近代国家における民主主義の歴史には、自由をまず求めたリベラリズムと、平等を求めたデモクラシーの二通りがある。(14年11月26日付ブログ:アメリカニズムの終焉の読む/参照)そもそも自由と平等は二律背反しているわけで、フランス革命でもジャコバン党の独裁期間(記事ではロベスピエールの名で象徴されている。)は、一気に平等化が進んだ。すなわち、普通選挙が実施されたのである。これは、全国民が参政権を持つ=国民皆兵という方程式になる。古来より欧州では政治的権力に関わる者=軍事に参加する権利であったからである。私は、このジャコバン党の時代こそ、フランス革命の最重要期だと直感している。後にこの下層民も含めた普通選挙は否定されるが、自由と平等が象徴的なカタチで止揚された期間だと思っている。(ナポレオンはこの国民皆兵制をうまく利用したので、他国民の自由へのあこがれと共にヨーロッパ征服を実現できたといえると思う。)ただ、平等を実現するためには自由の制限がどうしても不可避となる。ジャコバン党時代が不人気なのは、そのためだと思う。フランス革命の最重要な視点を自由におけば、ロベスピエールはたしかに反革命である。うーん、この辺は極めて判断が難しい。
右の人物がロベスピエール。ソ連時代の切手である。 http://fwkf8336.sakura.ne.jp/sekaisi/18c.htm |
うまくまとまらないが、あえてまとめる必要もない気がする。ロシア革命100年。各人がそれぞれ違う視点で考えてみる。それが重要であると思う次第。
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