http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/c/031600035/?P=1 |
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/c/031600035/?P=1
飢餓の原因は、エルニーニョなどの他国ではちょっとした気候変動。そのありふれた変化が脆弱な天水農業(灌漑農業ではなく、降雨に頼る乾地農法)に頼らざるを得ないソマリアを直撃している。
記事の中に、南スーダンやイエメン、シリアといった地域への支援で国際社会は精一杯、ソマリアまで支援も回らないらしい。国連が呼びかけた支援の6%しか集まっていないのだという。また、干ばつの後の飢餓は食糧の高騰によって起こることも書かれていいる。アマルティア=センの飢餓の研究でも、食糧があっても需要と供給の市場経済化では、人道を超えた不条理が起こる。よほどうまく市場を飼い慣らさないと飢餓が発生するのである。国際支援で食糧が入手できても、ガバナンスが悪ければ惨事が拡大するのである。ソマリアには、アルシャバブというテロ組織はあっても、そもそもの支援もなければ、それをうまく扱える政府もない。まさに絶望的な状況である。
ところで、新米国大統領は、独首相と難民の件での話合いには、全く応じなかったらしい。しかも気候変動にも全く無関心。国連の分担金などを削減し軍事費にあてるという。エゴイズムの固まりのような人物である。おそらくソマリアの飢餓など知らないのではないか。キリスト者として牧師の説教を聞き、聖書に手を置き、就任の宣誓したというが、全くのカタチだけだ、自分に都合のよいようにふるまっただけだ、と非難されても仕方がないだろうと思う。為政者として、前任者とのあまりの落差に愕然としてしまう。新自由主義経済とポピュリズムの時代が生んだ黙示録が始まっているのかもしれない。そんな気にさせるほど不愉快な米独首脳会議のニュースでもあった。
ソマリアの人々を懸命にに支援している方に感謝しつつ、一人でも多くの方にこういうアフリカの人間の安全保障の危機を知って欲しいと思う。我々に出来ること、それはまず、知り、それを少しでも多くの他者に伝えるところから始まると私は思う。
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