2015年3月31日火曜日

S事務長を桜下、校歌で送る

暖かい一日だった。学校の前の公園の桜は満開、本校の桜は八分咲といったところである。今日は朝から、来年度の時間割作成作業をしていた。私は、本校で4校目だが、教務の仕事としてそれぞれ時間割作りに携わってきた。だいたい高校には、時間割作成用のボードがある。クラスの時間割を組む部分と、教師各人の時間割を組む部分に分かれていて、最も上が月曜の1時間目、最も下が金曜の6時間目というカタチである。それぞれ金属で田の字型に枠があって、そこにコマを入れていく。コマにはクラス用の教科名、教員各人にはクラス名と教科を記しておく。このコマ作りが第一段階である。(これがまた大変な作業である。)

この時間割づくり、学校によって少しずつ違う。最初の商業高校では、商業実践という3年生の教科は毎年時間割が決まっている。工業高校でも実習科目がまず入る。前任校では、英語のALTのかむ授業をまず入れた。そこに家庭科や芸術科、体育科などをまずいれていく。使用教室などが重なると困るといった条件があるからで、要するに、条件が厳しい科目から順に時間割を埋めていくのがセオリーである。(工業高校では、師楽というコンピュータソフトで、まず第一案をつくるのだが、結局手直しを何度もしたので同じことだ。)

本校では、なんといっても体育関係である。体育科や武道科の専門科目もあるし、全24クラスあるわけで、まず体育科で時間割を作ってもらうのだ。これに、様々な選択科目を入れていく。また非常勤講師の先生方の出勤曜日も鑑みながら、優先順位を決めて条件の厳しい順に埋めていくのである。

今日は、選択科目の多い3年生の時間割をS先生と二人で組んでいた。なかなか複雑である。1日でほぼ3年生の選択科目の時間割を組んだ。これが第二段階である。コマが埋まれば埋まるほど、調整が難しくなる。明日はその第三段階の調整に挑戦するわけだ。

さて、今日は年度末最終日である。本校のS事務長が、今日で退職される。S事務長はほんと温厚な方で、学校運営の「仁義」を深くわきまえた方であった。我々教育職が気持ちよく、また効率よく仕事ができるように、影になって支えていくという行政職の「仁義」である。このところ、財政的な問題からか、行政的な効率性が学校にも強く求められるようになった。智に働けば角が立ち、情に棹させば流される。意地を通せば窮屈な、まさにそんな中、落としどころを探りながら走り回っていただいた。私も大変お世話になった。そのS事務長の勇退の日なのである。今年も、野球部を中心にクラブの生徒が正門に集まり、校歌を歌い送り出したのだった。

先日、二人だけの会話の時「老いては妻に従うが大事。」と笑いあった。S事務長、お疲れ様でした。いつまでもお元気で。

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