NHK プロフェッショナル・仕事の流儀 HPより |
http://www.nhk.or.jp/professional/2015/0202/index.html
この話、まさに私が生徒に常に問いかけている「責任ある行動」の理想そのものである。世界史Bの最後の授業で語ったのだが、私も敬愛する先輩から、一度も褒めて貰えなかった修行時代があった。いつも厳しく指導されてきた。ある大きなイベントがあって、それが終わった時、私の私心のない配慮・行動について一度だけ褒めて貰ったことがある。「うん、あれはよかった。」それだけで十分だった。それが、どれだけ嬉しかったか…。
少し傲慢な言い方になるかもしれないが、一流を育てるには、こういう厳しい師や先輩が必要だ。私は本当に恵まれていたと思っている。その先輩の仮面(ペルソナ)を被りながら、ひたすら自分を磨いてきたつもりだ。いつしかその先輩がするように、常に他者に配慮できるようになった。人に見抜かれ、欠点を厳しく指摘されなければ、人を見抜くことはできない。まさに因果応報なのである。
新津春子さんは、人に責任を転嫁しない。私心なく働き、自分の仕事を誇りにしている。素晴らしい人生ではないか。彼女の笑顔を見て、心からそう思ったのだった。私の教え子にも、どのような仕事であれ、私心なく仕事ができるような一流の人を目指して欲しいと思うのである。
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