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前半、ガーナが2-0でリード。(そもそもガーナは強い。)ハーフタイムに、ガーナの選手に観客からモノが投げつけられ警察の盾に守られながら控室に戻る羽目になった。後半、30分にガーナが3点目を奪うと赤道ギニアのファンが、ガーナのサポーターに襲いかかった。安全地帯を求めたガーナのサポーターが観客席からゴール裏に降り、試合が中断。BBCによると、ピッチに投げ込まれた皿の破片や石などが散乱した。事態の鎮圧のため、警察のヘリコプターが競技場の上空を飛び、催涙ガスも用いられたという。結局、観客を追い出し、40分間の中断の後、観客のほとんどいなくなった競技場で残りの数分間を実施、ガーナが決勝に進むことになったというわけだ。
赤道ギニアは騒動により10万ドルの罰金と、30人以上出たと言われる負傷者への治療費負担をCFA(アフリカサッカー連盟)に課せられたという。
…赤道ギニアという国は、産油国で数字的には凄い経済成長率を誇っている。しかし、実際には多くの人々が一日$1.25以下の生活を強いられ、貧困にあえいでいるという、アフリカでも有数のガバナンスの悪い国である。実際、アフリカに行くと、子供たちはサッカーのナショナルチームのユニフォームを大事に着ている。貧困にあえぐ一般の人々にとって、サッカーは最大の娯楽である。思い入れも強い。まして準決勝である。強豪ガーナとの試合に、熱くなる気持ちもわからないではない。敗北が決定的になるとともに、日ごろの不満への爆発のスイッチが入ったのだろう。警察がヘリコプターといった最新装備を持っていたのも、赤道ギニア政府がどこに金を使っているかがよくわかる。
先日、アフリカSDゲーム2014の集計中に、鉱産資源のレントを利用して大いに経済発展をしながら、教育やインフラ整備を怠っていたチームに、「赤道ギニアかっ。」と指導したことを思い出す。次にこの国の名前を出すときは、良きガバナンスの例として使いたいものだ。
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