2014年11月3日月曜日

ブルキナファソの政変について

ワガドゥグの新官庁街
http://dxing.at-communication.com/en/
XT2CML-Burkina-Faso/
毎日新聞の朝刊を見て唖然とした。ブルキナファソで、長期政権を担ってきたコンパオレ大統領がさらに2015年の大統領選に向けて任期延長を可能にする法案を提出したところ、野党や市民グループが反発、軍が出てきてクーデーターとなったようだ。大統領はコートジボワールに亡命し、政権が崩壊した。さらに軍内部でも、暫定政権のリーダーを巡ってもめているようで、結局若手将校のジダ中佐という人物が軍を掌握したようである。野党や市民グループは、軍政を望んでいるわけではないと反発、大規模なデモで抗議活動が再燃しているという。

そもそも、コンパオレ前大統領の評判は、私がブルキナを訪れた際もあまり芳しいものではなかった。ワガドゥグに新しい官庁街をつくり、奇妙な建造物(本日の画像参照)を建てたり、立体交差の道路を建設したりと、その前に教育や保健医療、インフラの整備など、やるべきことがあるはずだと、NPOの事務所の大家の息子で大学で経済を学ぶインテリの青年が厳しく指摘していた。政治家が「ハコモノ」好きなのはどこも一緒なんだと妙に納得したものだ。

サヘル(サハラ砂漠南縁)への旅の際は、オマーンが、大統領のワガドゥグ近郊の故郷の村にも寄ってくれた。大邸宅の中には、動物園があるそうだ。ブルキナは、本来極めて治安がいいところだ。意外にマスコミが平気で政権批判しているし、みんな大統領の蓄財や親族の優遇も良く知ってたはずだ。市民運動がこの政変を主導したことも頷ける。同時に、軍は市民から怖れれらていた。ニュースを見て、こんかいの騒動、意外な感じはしない。

調べてみると、コンパオレ前大統領も盟友の前大統領を殺害、クーデターで政権を得ている。新聞報道によると、対外的(マリの武装勢力との仲介など)には様々な貢献をしており、欧米の信認も扱ったようだが、今回のクーデターによる失脚を欧米はやむをえないと感じているようだ。

…いずれにせよ、友人のオマーンたち一般市民に死傷者が出ないことを祈るしかない。

http://mainichi.jp/select/news/20141103k0000m030040000c.html
http://www.huffingtonpost.jp/2014/11/01/burkina-faso-protest-photos_n_6085884.html

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