2014年11月10日月曜日

アフリカのブッシュミートの話

http://conservationmagazine.org
/2008/07/people-eat-more-
bushmeat-when-fish-are-scarce/
政経でHDIの話をしていて、アフリカにおける保健・医療の話になった。マラリアの感染の仕方とか、HIVエイズの生産人口への影響とか、エボラ出血熱の感染の仕方など、保健の授業みたいになった。

WEBでアフリカのニュースを検索していると、「エボラ出血熱とアフリカの食文化の関係」という白戸圭一氏の論文を発見した。エボラ出血熱の自然宿主はコウモリで、最初の発症者の家族はこのコウモリの狩猟を生業にしていた。熱帯雨林地域のアフリカでは、こういう野生動物の狩猟を行う人々もいる。その数は決して多くはないが、人口増加や所得の増加で、蛋白源としてのブッシュミート(野生動物の肉)の需要が拡大しているようだと、白戸氏は見る。当然ブッシュミートの需要拡大の統計資料などないので、白戸氏の主観でしかないのだが、森林資源開発による森林の減少で、ブッシュミートの狩猟が容易になり、供給が拡大したわけだ。

クジラを嗜好する日本民族にとって、海外から余計な干渉が加えられていると感じるならば、ブッシュミートを嗜好するアフリカの人々を批判することはありえない。まして、貴重な蛋白源であり、同時に現金収入の糧であるならばなおさらであると私は思う。

しかし、白戸氏が主張するように、この問題の奥底に、アフリカの人口問題と食糧問題がある。この解決がなにより重要であるというのは私も全く同感である。なにも、欧米先進国的な緑の革命を行う必要はないと思うが、在来知を総動員しながら、少しでも生産性を拡大できる道を探るべきだと思うのだ。森林資源の過度な開発、野生動物の絶滅、エボラ出血熱の増大…。負のスパイラルそのものではないか。

当然、これらの理解を進める教育の重要性も問われる。結局、良きガバナンスに帰着するんだよなあ。アフリカの開発経済学は…。

http://www.huffingtonpost.jp/foresight/ebola-africa_b_5693558.html

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