修学旅行教員用マニュアル |
昨日、その代行の先生方が決まり、一気に対応を迫られた。もちろん、こういう人事は、きちんと決定され、組織的に発表されるまでは、公言すべきものではない。人心が乱れることこそ最も忌むべきことである。その辺の段階もきちんと踏みながら、昨日の昼休みには担任団、放課後には生徒に発表できるよう手立てした。
管理職の先生と役割分担を確定したうえで、新たな付き添い教員の先生方に、マニュアルを用意し、レクチャーをする必要があった。これまでの長い経過を御存じない先生方に一からレクチャーするのだが、そんなに時間もかけられないし、かといってあまりに簡単にできるおのでもない。正直疲れた身体と脳みそに鞭打って対処したのだった。もちろん、旅行社、事務所との連絡もある。航空券の名前差し替えや出張書類などのことともある。
ところで、最も私が憂慮したのは、担任団のO先生の件である。御母堂の逝去で、悩みに悩まれた挙句、不参加を決断されたのだった。その思いはすでに母を失っている私には痛いほどわかる。幸い、私の母の他界時は前任校で担任をしていなかったし、学年末考査の最終日のことだった。あまり学校に迷惑をかけることもなくすんだ。だが、私がO先生の立場だったらと思うと、その無念を同苦できる。で、今日通勤途上、私がO先生のためになにか出来ることはないかとずっと考えていた。昨日、クラス全員の名簿や写真も渡したり、できるかぎりのことはしたのだが、なにか足りない。
その結論は、やはり担任代行していただくことになったS先生に、生徒が礼儀を尽くして、出発前にクラス一同で「4日間よろしくお願いします。」と挨拶させることだった。空港での出発時に、なにかあやふやなカタチでスタートするのはよくないと考えたのだ。朝一番に、修学旅行の仕事をしてくれているI先生やK先生と相談した。私は生徒全員にS先生の元へ行って挨拶させるべきだと考えていたのだが、S先生に副担任と朝のSHRに出向いてもらって、一言述べてもらい、挨拶を受けるというカタチにすることになった。クラス代表の生徒に十分言いふくめ、彼をささえる生徒たちにもその旨を伝えた。S先生もSHRに出向くことを快諾していただき、全てのお膳立ては終了した。
若い副担任のT先生(彼も付き添いメンバーだ。)が、SHR後「凄く感動しました。」と言ってくれたので、うまくいったのだろう。担任が無念のリタイアをしたからこそ、彼らには自立して楽しんで欲しい。マイナスをプラスに換えて欲しい。中学生の体験入学で多忙な日だが、若いT先生には、終わりのSHR時に、その旨を自分の言葉で伝えてもらうようにお願いした。彼自身にも大きな経験になったと思うのだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿