2010年9月3日金曜日

HIKIGAERUの悲劇

 今日の倫理演習の授業で、なんとなく流れで、滑らない話をすることになった。高校時代、私はキャンプに明け暮れていた。高二の夏休みなど半分は山の中だった。大阪に帰 ってみるとアメリカの大統領が変わっていたこともあった。中学時代の恩師が関わっているボーイスカウトの団のキャンプの手伝いで、龍神温泉の河原でキャンプを張っていた時のことである。ボーイのキャンプは比較的長期であり、しかも炊事場を始め、大がかりな土木工事的な作業を初日に行う。私は、トイレの係だった。炎天下に穴をまず掘る。次に板を渡し、キンカクシを作り、周囲を覆う。今から考えると、凄い肉体労働である。

 さて、トイレも完成し二日目の朝。…まどろみを破る悲鳴がこだました。飛び起きた私は、トイレの前で、凄い光景を目にしたのである。下半身はだかで、***まみれのボーイ(小学校5年生くらい)が、泣きながら立っていた。「?」…ただならぬ様子だが、私にも彼の身の上に何が起こったのかよくわからなかった。しかし、彼の足元に、全長15cmはありそうなヒキガエルがいるのを発見した。このヒキガエルも***まみれであった。

 私は瞬時に状況を把握できた。あのでかいヒキガエルは、夜の帳の間に昨日私が掘った穴の中に入り込んでいたに違いない。すでにSOME***が、穴の中に存在していたのであろう。そこに、ボーイがやってきて、***を落とした。驚いたカエルは本能的にジャンプした。これは、まさに普通の人間にとって想定外の出来事である。ボーイはその恐ろしい感触に悲鳴を上げ、私の一日がかりの芸術的トイレは、1人と1匹によって完全に破壊されたのであった。

 その日、私は第二の芸術を製作するはめになった。炎天下にもくもくと作業に励んだ。もちろんヒキガエルが二度と入居しないように祈りながらである。そう私は昔、無茶苦茶”暑さ”に強かったのである。この悲劇は、UNDERネタではあるが、私の滑らない話シリーズに当然、登録されている。

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